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ノルウェイの森 [邦画レビュー]

336172_004.jpg「ノルウェイの森」(監督:トラン・アン・ユン)

1960年代末、東京の大学は学生運動に揺れていた。その中で大学生のワタナベ(松山ケンイチ)は読書を糧に、学生運動とは無縁の生活をしていた。彼は高校時代に親友のキズキ(高良健吾)を自殺で失っていたが、ある日そのキズキの恋人だった直子(菊地凛子)と再会する。キズキの喪失はお互いにとって大きすぎ、それについて一言も交わせないままに二人は逢瀬を重ねる。そして直子の20歳の誕生日。二人はついに結ばれるが、直後に直子は転居してしまう。大きな傷を負うワタナベだったが、相前後して不思議な雰囲気を身に纏った同級生・緑(水原希子)に声をかけられるのだった。

うーん、どう消化していいのか・・・・判断にとても苦しむ作品。魅力がないわけではないが、どうも違和感がある。映画としてもちょっと破綻気味。上下巻の文庫本を133分にまとめるというのだから、話が破綻するのは当然だけど・・・・。

ワタシは原作は結構好きな方なのだが、長めの作品ゆえ大して再読はしていない。お陰で断片は覚えているが、ほとんどのところが薄らボンヤリとしか覚えていない。ただ感触は心に残っているので、どうもこの映画作品との雰囲気の違いが気になる。

ワタシの原作のイメージはとても静かなものだ。今の時代では考えられないような生真面目な登場人物たちが、様々な事に出会い、戸惑い、折れ、または再生していく、青春の痛みが描かれた原作。だが基本的にワタナベの一人称語りの本であり、ワタナベの淡々とした語り口が、余りにも激烈なストーリーをオブラートで包んでくれて、それによってどんなに感情が真に迫って来ても、読んでいるこちらは平静な気持ちで受け止められるようになっていた。

ところが映画の方は表向きは静かな作品のような顔をしているが、実は結構饒舌だ。それは駆け足で話の筋を追っているから忙しい、ということもあるし、編集もかなり乱暴なところがある。そして音楽がやたらと主張している。それも弦楽器系のややヒステリックな曲調が耳に残った。(ビートルズの「ノルウェーの森」も、流れてみれば今イチこの作品に合わないような気がするのだが。)

演出もその辺りにムラがあるような気がした。日常は割と他人事的に平板に描かれるのだが、ここという時にどうしても顔のアップが、それもドアップが出て来る。そうなるとどうしても他人事では済まなくなってしまう。ワタナベのアップはまだいいが、直子や永沢(玉山鉄二)、果てはハツミ(初音映莉子)のアップまで出て来ては、画面から受ける印象が散漫にならざるを得ない。本当はワタナベの語る物語のはずなのに・・・・。

俳優的には、やはり菊地凛子が厳しいところ。演技はいいとしても、松ケンと並んだ時に違和感が(汗)。というか、直子ひとりだけが生々しいのだ。ワタナベ、緑、永沢、ハツミ、レイコ(霧島れいか)までが基本的に美形で、映像では更に作ってつるんとした顔立ち、ペッタリした髪型など、時代背景も加味しているが、作り物かと見まごうような姿で出て来る。それに対して直子ひとりがそういった部分を超越してしまっている。

これはもしかしたら意図的なのかもしれないが、それにしてはそういった事が作品内で大して役に立っていないのがおかしい。やはり菊地凛子自身の役作りなのか、個性なのか、そういったものがこの画作りの中からはみ出てしまったように思えてならない。

緑というもう一人のヒロインがワタナベと同じ世界を生きる存在として魅力を発揮するのであれば、本当ならば、直子は違う世界を生きる存在としてもっと魅力的に描かれなければならなかったはずだ。しかし、残念ながらワタシには、緑はとても魅力的に見えるが、直子の魅力はほとんど伝わって来なかった。ワタナベと直子は同じ傷をもつ身として本能的に惹かれていくわけだが、その辺りも全く描かれないし。小説ではわからない、血肉をまとった存在としての直子をどう魅力的に見せるか、という事にもっと注意深くてよかったのでは、と思う。

原作読んでなかったら話分かんないんじゃないかと思うようなダイジェスト感や唐突な展開はもう見逃そうw 日本人監督では描けない不思議な日本の風景の美しさなんかはとても良かったし、時代の空気感もなかなか良く出ていて(ファッションによるところが大きいかも)ノスタルジアもかき立ててくれる。松ケン始め上に書いたように皆美しい姿で登場するのでその点でも目にも綾。カットカットはとてもよく出来てて美しい。特に水原希子の口角にワタシはシビレた(爆)。大きめの口だがとても美しいw 松ケンに比べても小顔でスゲー。(という事でヘッダーの写真は緑w)

ただ、残念ながら松ケンのナレーションはいただけなかった・・・・。声質もあんまり良くなくて、それも雰囲気ぶち壊しだった気がする。音楽と併せて、音の面がダメだったなぁ。


原作、もう一度読み返そうかなぁ・・・・。
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※〈追記〉原作レビューしました。こちら

音楽だけで聴けばいいのかなぁ・・・・・。
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SPACE BATTLESHIP ヤマト [邦画レビュー]

335872_001.jpg「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(監督:山崎貴)

西暦2199年、地球は滅亡の危機に瀕していた。突然異星からの放射能攻撃を受け、地球はみるみる荒廃した赤い星と化した。数少ない生き残った人類は地下に潜み、なんとか命をつないでいた。このままでは人類絶滅まであと1年・・・・。
個人的な事情から軍を除隊し、地表にあるレアメタル回収で生計を立てていた古代進(木村拓哉)は作業中に落ちて来た謎の隕石によって対放射能装置を吹き飛ばされてしまう。通常なら高濃度の放射能に侵され、あっという間に命を落とすところだったが、なぜか無事に救助される。隕石が運んで来たカプセルのお陰とも思われ、救助に現れた艦の艦長・沖田(山崎努)や技術班の真田(柳葉敏郎)らが調査を進めるのだった・・・・。

決して面白くないわけではないが、何となく引っ掛かるものがある。何だろう・・・・。

この作品にはオマージュ的シーンが数多く出て来るが、その全てではないにしろ、やや浮いているシーンがあった。やはりアニメの演出を実写に持って来ると、いくら違和感のないように留意していても難しい場面は出て来る。それほどまでしてやるべきだったかはクエスチョンだ。

艦載機の発進シーンなどはもっと現実に即してメカニカルに描けなかったのだろうか。艦載機が無造作に広場みたいな場所に置かれているってのは、やっぱりおかしい。スペース効率がシビアな戦艦内では、やぱり羽根が畳まれてギュウギュウに詰めて置かれているはず。その辺りはやっぱり喰い足りない・・・・。でもそうなってしまった理由はマシンパワーの不足と経費の問題かな・・・・・。また山崎貴監督のVFXは、どうしても得意のCGに偏っていて、ミニチュア合成の方が良さそうなところもCGで作っちゃってる感じがある。現場的にはその方が楽なんだろうけど。

キャラクターも、配置はアニメ版を踏襲しているものの、発表当初から分かっていた性別の変更を始め意外なほどにアニメキャラとはかけ離れている。古代進はもっと真面目で理性的だったし、雪は古代とのペアでこそ生きるキャラだった。それはもちろん絶対に必要な変更だったと思う。

やっぱり実写版「ヤマト」は原作のアニメとは別作品として見るべきだ。アニメと実写という表現手法の違い、30年前と現代という製作・鑑賞環境の違いは、こういったシリアスな作品ではかなり大きな隔たりとなる。

それは製作側も分かっていたはず。だからこそ異星人を顔の青い人間にはしなかった訳だし。キャラにしろ物語にしろ、アニメと全く同じモノをやろうとしたら、かなり陳腐なものになっていただろう。

だが度々出て来るオマージュシーンが別作品である事を許さない。そこがどうも引っ掛かる一番の要因のようだ。

本当はもっと実写作品としての「ヤマト」を真摯に追って欲しかった。それが素直な感想なのだった。

逆説的になってしまうが、旧作のBGMが流れてくるとそれだけで泣ける!(爆)音楽ってのはやっぱり強いね。「スターウォーズ」「スーパーマン」「インディ・ジョーンズ」など、ファンファーレで泣ける作品は多いけどwこれも間違いなくそのひとつ。


いろいろ問題も(すごく)多かった方ではありますが、アニメ隆盛の一翼を間違いなく担った西崎義展氏。ご冥福をお祈りいたします。
しかし復活編の第二部は作られるんだろうか・・・・。出来れば観てみたいんですけどね。森雪(古代雪か)復活を観たい!!
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こちらが本当の旧作。バンダイとしては珍しくw安い価格で出しましたね。
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青空に一番近い場所 [邦画レビュー]

7b7631e29fa0cc3134829110.L._AA300_.jpg「青空に一番近い場所」(監督:鴻上尚史)

サラリーマンの北川(吉岡秀隆)は、営業成績を水増しする為にサラ金に手を出し、返済不可能な借金を抱えていた。取立てに追われる毎日から避けるように会社の屋上に上がった北川は、そこで不思議な雰囲気の掃除のおばあちゃん(真屋順子)と秘書課の花菜子(長谷川真弓)に出会う。二人に誘われるままに“だるまさんがころんだ”や缶蹴りをして遊んだ北川は、久しぶりに浮世の辛さを忘れて楽しい時間を過ごした。いつしか北川は屋上に入り浸るようになるのだが・・・・。

「恋愛戯曲」でイマイチ盛り上がれなかったので、鴻上イズムを確認すべく、久しぶりに今作を鑑賞。ヤフオクでビデオテープを入手してから初めてまともに見たw つまり劇場鑑賞(1994年)以来ということだ。

しかし、これは楽しい!面白い!スゴイ画質(悪い意味で)なのがとっても残念だが、物語が面白いので見入ってしまう。この面白さはなんなんだろうか。

ひとつは魅力的なキャラクター描写や人間関係にあるかもしれない。北川は営業成績の為に借金を重ねるダメな奴だが、会社の激しいノルマ指導を見ればさもありなんと思わせるし、病気の父親を心配させまいとする心優しい面も見せる事で、基本的にはいいヤツだと分かるようになっている。課長(石井愃一)のモーレツぶりも怖い反面、ちょっと面白いw(特に取り立て屋に対する態度の変化とかw)山口もなかなかいいキャラクターだ。こういうフツーの人が追い込まれてしまう、という身につまされる役柄を若いw三浦友和が生き生きと演じていて楽しい。おばあちゃんや花菜子はちょっと浮世離れしたところがほんわか伝わって来るのがイイ。

二つ目は全体のトーンがユーモアに包まれている事。自殺者が出る程のノルマを課せられる厳しい会社、大きな借金に汲々となる主人公など、屋上以外の現実はかなりの惨状を呈している訳だが、それらの描写も深刻になり過ぎる事なく、どことなくユーモラスな切り口で語られていく。お陰で観ているこちらも心情的に苦しくなる事なく物語が追っていける訳だ。これは全体を通してみる時にとても重要な事だ。

今作での鴻上尚史監督は、まだやや演劇的な演出が時として顔を出す。冒頭の高校生の北川が自殺しようとして校舎の屋上の柵を乗り越えようとするシーンなどは余りにもやり過ぎでやや興醒め。そういった部分は「恋愛戯曲」の方が良かったかもしれない。でもやり過ぎではあるが描きたい事は分かるし、北川の気持ちも伝わって来るので、作品トータルとしてはギリギリ許せる。

それ以外でも「恋愛戯曲」と比較するとよく分かるが、結構アップのシーンが多かったり、気持ちの伝わるシーンが多い。そこがやはり「恋愛戯曲」が乗れなくて「青空〜」が面白く感じる一番の違いだろう。北川が花菜子に惹かれていく過程などとても良く描かれていて、長谷川真弓はやや目の位置が寄り過ぎてて顔つきがワタシ的に趣味じゃない(爆)なんて思ってる序盤から、北川に感情移入して観てるうちにどんどんカワイく見えてきてw終わった時には恋しそうになってしまった(木亥火暴)。

その辺りの描写の何割かでも「恋愛戯曲」に生かされていれば、もっとそちらも好きになる事が出来たと思うんだよなぁ。

何はともあれ、やっぱり「青空に一番近い場所」はとっても面白い作品だった。1995年発売のビデオテープでしか出てないし、レンタルで置いている所も少ないと思うけど、もしも見つけたらぜひ借りて見てみて欲しい。心の中があったかくなって、肩の力を抜いて明日からまた頑張れそうな作品ですよ。


久しぶりに「ジュリエット・ゲーム」も見たくなってきたなぁ。今作より更に演出はこなれてないし、ユーモアも足りないけど、バカみたいに勢いがあって、ハジケまくっている作品です。
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青空に一番近い場所 [VHS]

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恋愛戯曲 〜私と恋におちてください。〜 [邦画レビュー]

T0009023p.jpg「恋愛戯曲 〜私と恋におちてください。〜」(監督:鴻上尚史)

大御所脚本家・谷山真由美(深田恭子)は全盛期を過ぎたと見られている上に遅筆で有名。ピュアハート化粧品の記念スペシャルドラマの脚本を依頼された彼女は、今回も締切を過ぎて一向に脚本が上がらず、制作・営業・編成など、テレビ局の各部門をやきもきさせていた。
いよいよ後数日の間に上がらなかったら穴が空く、というギリギリの時期に、彼女の元にやってきた新任プロデューサー・向井正也(椎名桔平)。エース級のプロデューサーからいきなりこの役割を引き継いだ彼は、昨日までビデオテープの整理をするだけの裏方だった。制作局は脚本を諦め、尻尾切り要員として首切り前程に送り込まれたと周りの誰もが見ていた。落ちぶれた脚本家と冴えない新任プロデューサー二人は、周囲の冷笑を跳ね返して素晴らしい脚本を仕上げる事が出来るのだろうか・・・・。

という事で予告通り、何とか終映前に観に行ってきた。出来映えは・・・・中の中って感じかなぁ(汗)。

鴻上尚史監督の長編映画第三作という事になる訳だが、第一作の「ジュリエット・ゲーム」から比べたらずいぶんと映画になったなぁ、という印象w ただそれが単純な褒め言葉には残念ながらならない。唐突な演劇的演出やキャッチーさを追い過ぎた演出がなくなった代わりになんだか急におとなしくなっちゃった。鴻上尚史も歳取ったなぁ、なんて感じが(爆)。ちなみに彼も52歳だそうで。て事は「ジュリエット・ゲーム」の時は31歳とかだったのか!そりゃ確かに勢いが違って当然かw

題材も、前2作と異なり自らが作り出した舞台劇が原作。舞台劇の映画化って結構難しい。ストーリーのアウトラインを追って行っちゃうと、だいたい話の展開する場所が固定されて映画としたら極端に広がりのない作品になりがちだし、それこそ舞台劇特有の演出に引っ張られる部分もある。舞台劇から脱却して、映画作品としての質を向上出来るかが重要だ。

しかし、今作はややそこに意識が行き過ぎたのではないだろうか。元が舞台劇だという感じはかなり薄らいでいるものの、逆にではどこが今作の魅力なのか、という部分への意識までも薄くなっているように感じる。だから何となく平板な印象を受けるのだ。

もう一つの問題は、物語を語る視点が第三者的な事。ラブコメなんてのは思いっきり感情移入して観るのが楽しいのだ。男は向井に、女は真由美に感情移入して映画を満喫したいのだ。ところがどうも今作は、その辺りを演出で煽ってくれない。カメラワークもやや引き気味に見える。ここは思いっきりアップとかを多用して内面の感情を描いて欲しかった。基本的な登場人物が少ないのだから、もっとキャラクターを深堀りして欲しいのだ。お陰で二人が接近していく過程がやっぱり弱い。特に振り回されっ放しの向井が、どこで真由美に惹き付けられるのかが今イチ分からない。同情のきっかけなら分かるが・・・・。この辺りは、やっぱりもうちょっと描き込んで欲しかったところだ。

それにしても鴻上尚史って人は、かなりのロマンチストだねw 恋愛に関しては非常にサラリとした肌合いと言うか、ドロドロしたものはほとんど感じない。これは「ジュリエット・ゲーム」の頃から一緒。年齢を重ねてもこういうトコロはやっぱり変わらないんだなぁ。その肌合いが合う人には、やっぱり一種の魅力があるんだよね。

劇中劇、劇中劇中劇と言う形で重層的に語られる物語は、今ならデキの悪い「インセプション」のモノマネみたいに思われてしまうかもしれず損してしまっているが、これの舞台劇は2001年が初演らしいので、当然たまたま。その辺りは差し引いて観てあげないといけないだろう。

まぁ、毎度の事ながらかなり辛口な話に終始してしまったが、ライトなラブコメとしては、まぁ、普通に楽しめる。まだ上映館はあるみたいだし、気になる人は劇場で観てもいい。また映像ソフト化なった時に見てもそれほど損にはならない作品かな。鴻上作品のファンなら劇場で観とくべきだけどね(笑)。


しまった、今作がヒットすれば、以前の作品もBlu-rayやDVDで発売するかもしれないのに!みんなぜひ観に行ってくださ〜い(木亥火暴)。
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REDLINE [邦画レビュー]

redline_wp01_n.jpg「REDLINE」(監督:小池健)

遥かな未来。自動車がエアカーに置き換わろうかというその時代に、タイヤの付いた車にこだわる愚か者がいた・・・・。その愚か者・JP(木村拓哉)はイエローラインと呼ばれるレースに、愛車トランザムで参加していた。途中までは最下位。そこからゴールを目前に激しく追い上げ、トップの座をホバーカーを操るソノシー(蒼井優)と争っていた。ところがそのレースは、ヤクザの手先と成り果てた、JPのメカニック・フリスビー(浅野忠信)の仕掛けた八百長レースだった。負けた上に負傷したJPはしかし、レースの最高峰・レッドラインへの参加が認められる。今回の舞台はロボワールド。レッドライン完全拒否の姿勢を崩さぬ大統領の元、戦争状態でのレースは避けられない状況だった・・・・。

観てきましたよ、「REDLINE」。いや、確かに面白かった。なんちゅうか、やり切ったものを観る爽快感と言うかw

〈製作期間7年、作画枚数10万枚〉という謳い文句の映画だが、基本的にそんな事は観客の知った事ではなくw面白ければ良いし、つまらなければ駄作と言われるだけの話。だいたい製作期間が長くて良くなった試しは余りないのが映画の常だ。ただこの作品は割とプライベートな作品に近い(「アバター」とかもそうだよね)ので、内容が劣化しなかったのだろう。

また、考え過ぎて下らないメッセージ性なんかを入れがちなところだが、それもスッパリ割り切って娯楽作に徹したのも良かった。基本的にはレース→インターバル→レースだけの内容(笑)。しかしそこにキャラたちの過去がほんのりと描かれ、更には裏設定が膨大にある事を伺わせるニュアンスが盛り込まれているから、何となくドラマ性も感じられる。

だからレース・シーンがもう燃えまくりである(爆)。描写もここで10万枚の威力というか、スゴさを感じる手描きアニメのメカニック描写と、やっぱり音楽!そしてその一体感!!腹に響く重低音のビートがキモチイーーー!(笑)これは久々に観られたイイモノであった。

以前書いた声優の件だが、JPはキャラデザも性格もキムタク向きだったからか違和感はほとんど感じなかった。蒼井優もそれなりに頑張ってたと思う。ただ浅野忠信は失敗だったなぁ・・・。いずれにしても、やっぱり聴き取り辛さがあって、専門声優との力の差を感じた(声が籠るんだよね)。録音が頑張ったのか、かなり健闘はしていたが・・・・。

ロボワールドの描写やレースとの関係性がもう少し整理されていれば、とか、JPとソノシーのニュアンスの描写がもう少しあれば、とか、キャラが多すぎて立たせ切れていない、とか、話のディテールにはやや荒削りなところも見受けられるが、製作期間が長かった割にはエラい勢いのある映画に仕上がっているので、見終わると許せてしまう気がする(笑)。

でもワタシの観に行ったTOHOシネマズ海老名では、祝日の昼の12時だというのにガラ空きでとっても心配(汗)。このレビューで少しでも観に行く人が増えてくれると嬉しいかも・・・・。

【追記】
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この中の一編「ワールド・レコード」が小池監督の作品。これも結構好きです。
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おもちゃないねー。トランザムのプラモとか欲しー(笑)。出来れば1/24でフィギュアも付けて(爆)。
タグ:RedLine 小池健
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劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer- [邦画レビュー]

336237_002.jpg「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」
(監督:水島精二)

アロウズとの戦い(TV版)から2年。新連邦政府は宥和政策を旗印に、対話による統一を粛々と進めていた。刹那たちソレスタル・ビーイングは表舞台から姿を消したが、局地的に不穏な動きがあれば、密かに負の芽を摘み取っていた。
そんな中、遺棄されたはずの木星探査船が地球へと向かって飛来。破壊されるが、刹那は胸騒ぎを覚える。はたして木星探査船の破片が落ちた近くの地球の施設では、機械の誤作動が相次ぎ事故が多発する。その上、政府機関が押さえた証拠物件は、半ば金属と融合した、少女の遺体だった。いったいこの原因は何なのか。そして、木星の大赤班に異常が発生する・・・・。

ワタシはほとんど事前の情報を持たずに観に行ったのだが、何と何と、ファースト・コンタクトものだった・・・・・・・・・嘘だろw

どうやらその事自体は、ある程度情報を仕入れているファンには分かっていた事らしい。「00」のシリーズを立ち上げる時から、ファーストコンタクトものという選択肢は存在していたものだそうだ。

確かに「ガンダム」と名のつく作品の歴史は、単なる作品世界の拡張に留まらず、戦争リアルロボットものという自らのジャンルさえも拡張して来た。

しかし、まさか「ガンダム」で異星生物ものをやってしまうとは・・・・。ワタシには全く理解できない。それは「ガンダム」のフォーマットでやるべきものではない。

これが「宇宙戦艦ヤマト」なら完全にハマるのは想像に難くないだろう。「ヤマト」のフォーマットは、全て宇宙人との戦いであるからだ。しかし「ガンダム」はそこまでファンタジーではない。言葉だけとは言え、現実世界の感覚と地続きの「リアル」がとても重要な、作品の根幹をなしている作品群なのだ。

『イノベイター』という超能力的なもの(≒『ニュータイプ』)が既にかなりの嘘を内包しているにも関わらず、そこに異性生物、しかも知的生物を入れてはもはやファンタジー以外の何ものでもない。もし「ガンダム」というフォーマットでここまでやる事がサンライズ内部で『是』と判断されているとしたら、申し訳ないが、ワタシはもう新しい「ガンダム」にはついて行けそうもない。

「ガンダム」フォーマットの話はさておき、映画としての今作に話を戻すと、改めて日本のロボットアニメの演出・脚本の奇異な部分を目の当たりにした気分だった。

とにかく極端にはしったキャラクター造形、分かり易すぎる演出、大きなうねりのない脚本など、一般的な映画を観慣れた目にはかなり違和感がある。

細かい話は控えるが、上記の様な意識を持って観ていると、かなりアニメに慣れている人でも同意してくれると思う。特にサンライズ製作だからなのかもしれないが、監督や脚本家含め、スタッフがアニメ業界しか見ていないのではないか。もっともっと、ライブアクションの一般的な映画・ドラマを見て、勉強すべきだと思った。そういう意味では久しぶりに富野監督のスゴさを思い起こしたw

という事で、残念ながらこの映画、全くお勧めできないデキだった。メカも新しいものが次から次へと出てくるが、ガンプラのバリエーションを増やす為だけなのがありありと透けて見えて見苦しい事この上ない。せめてその辺りだけでもちゃんとしていれば、ワタシ的には納得する部分もあったと思うのだが・・・・・。


TVシリーズ。今回の映画は完結編と銘打っていますが、全然TVシリーズのままの終わりでいいと思います。
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今回の主役機。でも最後の最後にちょっとしか出ませんし、活躍もしません(爆)。主観ですが・・・・。
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前半の主役機。こういう使い分けが多すぎるんですよ。たかが2時間の映画だってのに・・・・。

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きな子 〜見習い警察犬の物語〜 [邦画レビュー]

intro_img01.jpg「きな子 〜見習い警察犬の物語〜」(監督:小林義則)

父親(遠藤憲一)の影響で警察犬訓練士を目指している望月杏子(夏帆)は、番場晴二郎(寺脇康文)が所長を務める警察犬訓練所に住み込みで働き始める。初日から仕事が山積みで慌てる杏子の目に、一匹のゴールデンレトリバーが目に留まる。元気も食欲もないその犬は、警察犬として不適格という烙印を押されようとしていた。父親のパートナー犬に似た姿から放っておけなくなった杏子はその犬を『きな子』と名付け、自分が警察犬として育て上げると宣言する。
毎日の雑用に終われて訓練士としての練習をさせてもらえない事から徐々に不満を募らせていく杏子だったが、先輩の田代渉(山本裕典)や番場の妻・詩子(戸田菜穂)らの配慮によって徐々に番場のやり方に慣れていく。そして杏子ときな子のデビューは、意外な事から転がり込んで来るのだった・・・・・。

て事で奥さんが観たいって言うので観てきましたw ゴールデンレトリバーってかわいいよねぇ(爆)。そんな感じの映画でございます(笑)。

実話を基にしているという話ですが、ストーリーは非常にオーソドックス。犬と人間と、双方の挫折と再起が描かれています。

ただ、オーソドックス過ぎてやや退屈かも(汗)。展開の緩急もなくはないけど、あんまり利いていないのでのっぺりとした印象。上記の通り、ゴールデンレトリバーかわいい!みたいなミーハーチックな視点がない人にはお薦めし辛い作品ではあります。

夏帆も、一時の輝きは影を潜めたか(暴言)、夏帆目当てで観る作品でもない感じなのが残念。もう少しキラキラ感があると良かったのだが。どうせ余りリアル感のない作品なので(実話が基になっているのに・・・)、訓練士姿のスタイリングとかもっと気を使えなかったのか。周りのスタッフが気を使う事で生まれるものもあったんじゃないだろうか。

もう少し真面目に作れば、もっと見応えのある作品になったと思う。例えば警察犬の訓練や訓練士の様子をもっとリアルに見せるとか、杏子のバックボーンをもう少ししっかりと描く事でドラマ性を高めるとか。今は何となくストーリーのアウトラインをなぞっているだけに見えてしまっている。

そんな中、番場所長を始め、オヤジたちはそれなりに輝いていた。これは役者本人たちの味が出ていたからかなぁ。

文句をたらたら並べてしまったが、動物ものの常で終盤は子供も絡め、何だかんだでワタシもつい泣いちゃいました(爆)。その段階で映画としては成功と言えない事もないんだけどね(笑)。


これは泣きましたねぇ(爆)。これまた実話を基に、とは言え、かなりの脚色がされていましたが。映画としてはそれで正解だと思います。犬たちや子供たちの演技も素晴らしかった。
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宇宙ショーへようこそ [邦画レビュー]

336088_001.jpg「宇宙ショーへようこそ」
(監督:舛成孝二)

山間の村に住む小学5年生の少女ナツキ(黒沢ともよ)。過疎の村にあって村内の小学校に通っているのは、いとこの小2アマネ(生月歩花)、小6のキヨシ(鵜澤正太郎)、小4のノリコ(松元環季)、小3のコウジ(吉永拓斗)のわずか5人。夏休みのある日、5人は夏合宿と称して校舎に集まり、1週間こどもたちだけの生活を始める。これは父母の代にはもうあった、村の伝統のようなものだった。
初日は調子も出ない事もあり、先日ナツキが逃がしてしまった学校の兎ぴょん吉を探しに裏山へと分け入る。しかしそこで見つけたのは、兎ではなく大怪我を負った犬。しかもその犬ポチ(藤原啓治)は人語をしゃべり、自分を宇宙人だと告げる。そして命を助けてくれた礼にと、5人を月の裏側にある宇宙人の都市に案内するのだった。

わっさわっさと様々なものが入り乱れる賑やかな作品。カラフルでもあり、かなり力の入っている様子が映像からも伝わって来る。ただ、その力の入りようが作品の魅力になり切っていないのが残念だ。

この作品は、テレビアニメやOVAで人気の舛成孝二監督の劇場作品デビュー作との事。だからなのか、アイデアもストーリーもキャラクターもあれもこれも盛り沢山。お陰でどれもが消化不良に陥っている。

これを観て思い出すのは押井守監督が自嘲して「映画になっていない」と語るデビュー作「うる星やつら オンリー・ユー」。とにかくショートストーリーが積み重なるばかりで最後にクライマックスが来て終わり、と押井監督自ら揶揄する欠点が、この「宇宙ショー〜」にも当てはまるように思う。

積み重なり過ぎたお陰か、ハッキリ言って上映時間が長い(136分)。この内容なら枝葉となるストーリーをザクザク切って1時間半くらいで良かった。もっと言うならキャラクターも3〜4人は削った方がいい。ストーリーの中心をナツキとアマネの話に収斂し、二人のキャラをもっと深堀すべきだった。それがないから、終盤をドラマチックに演出しようとしても、観ている方がグッと来ない。キャラクターに感情移入するだけの描写が少ないからだ。冒頭の家での日常をもう少し長く描いておけば、かなりその助けになったんじゃないだろうか。

今作だけ観ると、拙い部分がやや勝ってしまって残念な感じなのだが、これだけの内容のオリジナル企画を実現した舛成監督には、この経験を生かして素晴らしい2作目を期待したい。肩の力がもう少し抜ければ、きっと上記に書いたような欠点はすぐ解決されるんじゃないだろうか。


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劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル [邦画レビュー]

img_lineup.jpg「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」(監督:堤幸彦)

相変わらず貧乏な自称超人気美人マジシャン山田奈緒子(仲間由紀恵)は、家主(大島蓉子)の圧力に耐えかね、貧乏脱出の為に栃木県の山奥にある万練村で開かれる霊能力者選びの大会に参加し、マジックで村人を騙して勝ち抜こうとする。万練村では代々、選ばれた優れた霊能力者をカミハエーリと呼び、村の守りを託していたのだ。その大会に集まった自称霊能力者は6人。山田、鈴木玲一郎(松平健)、杉尾園子(片瀬那奈)、相沢天海(戸田恵子)、伏見達郎(藤木直人)、そして万練村の若者中森翔平(佐藤健)。そこに偽霊能力を見破るべく中森が連れて来た日本科学技術大学教授・上田次郎(阿部寛)が現れる。思わぬところでの再会となった山田と上田は、共謀してうまく立ち回ろうとするのだが・・・・。

以前の記事でも書いたが、今年10周年ということで大々的に4年ぶり復活となった「トリック」の、コア企画となる劇場版第3弾。10年とはいえ、このところ4年間は進展がなかった訳で、そういう意味では心配もあったが、見てみればすっかりフツーに「トリック」ワールドが展開されていて全く違和感がなかった。

前作「TRICK -劇場版2-」では、海の孤島から山奥の村まで場所の移動があるという、「トリック」にしては珍しい舞台転換だったが、これはマンネリ打破を目論んでの事だったと思う。テレビシリーズ3作でエピソード計15本、テレビスペシャルと映画が各1本(劇場版2作目製作時点)計17本もの物語を紡いで来て、やはり新展開が必要と判断したのだろう。

しかし今回の第3弾では、またいつも通りの山奥の村一ヶ所で物語は展開する。これは4年の間が過ぎ、前作とは逆に「トリック」とは・・・という基本に立ち返っての製作だったように思う。考えてみればこの劇場版3作目は、劇場版1作目とほとんど同じような展開。集まって来た神(山田含む)のニセモノを暴く為に上田が招聘され、特殊能力を看破されては死んでしまう。そして出生にからんで悲劇が生まれる。かなりストーリーのアウトラインは似たものになっている。

だからつまらないかと言えば、そんな事はない。「トリック」の面白さはキャラクターたちのやり取りや画面の端々で展開される小ネタの数々にある。今回も様々な小ネタとキャラクターたちの絶妙な間が観客の笑いを誘ってくれる。これぞ「トリック」!

まぁ、今更いままでの「トリック」シリーズを全く見ていない人が見に来ることもあるまいし、これは完全に「トリック」ファンに向けた作品だ。そういう意味では「トリック」ファンは安心して劇場に足を運んで欲しい。観れば素直に「トリック」ワールドに没入出来る事は間違いない!


各種「トリック」DVD。デフレBOXはテレビ版の代表的エピソードの抜粋版。
トリック -劇場版- 超完全版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
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トリック -劇場版2- 超完全版 [DVD]

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仲間由紀恵というと、ワタシはどうしてもこれを思い出さずにいられないw ほんのチョイ役ながら、素晴らしい美少女ぶりで記憶に残る。ミイラ版も見られます(笑)。意味が分からない人はぜひ見てください(爆)。
ガメラ3 邪神<イリス>覚醒 [DVD]

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アサルトガールズ [邦画レビュー]

top_visual.jpg「アサルトガールズ」(監督:押井守)

近未来、「アヴァロン」というバーチャル・オンライン・ゲームがインフラとして社会に組み込まれている世界。その「アヴァロン」ワールドの中に新たなステージが作られた。それは一面の砂漠の中で巨大なモンスター・スナクジラたちを倒すゲーム。その中で競ってスナクジラを撃つ4人のプレイヤーがいた。グレイ(黒木メイサ)、カーネル(佐伯日菜子)、ルシファ(菊地凛子)、イェーガー(藤木義勝)だ。4人は果てしなく続こうかというスナクジラ退治を終わらせるべく、超巨大スナクジラ「マダラ」を倒そうとするのだが・・・・。

いやー、参った。久々に見終わった後に失笑しか浮かばない作品だった(汗)。もしこれから観に行くつもりがあるのなら、とりあえずお引き止めしたい(爆)。押井監督自身が「何もないユルユルな作品」と言ったのがよく分かった。

とにかくストーリーがない。この内容でどんなにちゃんと作るつもりがあったとしても、尺はまぁ30分くらいあればいいでしょう(爆)。この作品は70分もあるんで、残りの40分は全く不要。だから見てる間の2/3位は退屈ですw 作品としては自主制作レベルですね。だから押井守の熱狂的ファンか、トリプル主演の三人のうちの誰かの熱狂的ファン(もしくは藤木義勝のファンw)でないなら、観に行っても『金返せ』と思うのがオチだと思います(爆)。

取り立てて良い部分を思いつかないのですが(爆)、強いて言えば冒頭5分くらい延々と語られる「現実と虚構」についての考察が、押井守の考え方を端的に表現しているので興味深いです。ただ、語りが英語で、その上字幕はイメージ優先でかなり読み辛いところがあるし、冒頭の話なのでその後に続く退屈な内容によってすっかり忘れさせられてしまうのでw多分いち早く発売されるであろうDVDで確認する方をオススメします(笑)。

せめて主人公たちの競合勢力が描かれていればとか、少しでも現実世界(ゲームの外の世界)が描かれていればとか、ちゃんと女優たちの顔アップでの演技が入っていればとか、打合わせシーンだけでもどこかの建物の中でやって場面転換で雰囲気を変えるとか、やりようはあっただろうと思うけど、多分この作品は超低予算で撮影の期間は1日とかいう感じ?だったんじゃないか、また押井守もまさか劇場公開されるとは思ってなかったんじゃないか、みたいな気がする(それくらいヒドいw)ので、何言っても詮無いですけどね・・・・。


もし上記を読んでも観に行くつもりなら、これを一度は見ておいてくださいね。「アサルトガールズ」は、ある意味この作品のスピンオフなので、「アヴァロン」見てないとじぇんじぇん意味が分からないと思います。
アヴァロン [Blu-ray]

アヴァロン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray

アヴァロン Avalon [DVD]
レビューはこちら

「アサルトガールズ」のビジュアルだけで満足できた希有な方にはこういう本もあるようですが。
押井守 Shoots アサルトガールズ

押井守 Shoots アサルトガールズ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2009/12/16
  • メディア: 大型本

これ読めばホントにやりたかった内容が分かるんでしょうか。まぁ、そこまで興味を引く内容でもないんですが(爆)。
ASSAULT GIRLS AVALON(f)

ASSAULT GIRLS AVALON(f)

  • 作者: 押井守
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/12/16
  • メディア: 単行本

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