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「マトリックス レザレクションズ」は最高の続編! [洋画レビュー]

The_Matrix_Resurrections.jpgバックスが“モーダル(マトリックスのような世界)”に侵入し、そこであたかも「マトリックス」冒頭のトリニティのアクションシーン(のような)を目撃。「私、これを見たことがあるわ」「でも少し違うみたい」。すると隣に3Dで映し出されているセコイアが「バージョンアップしている」と言う。そのうちにバックス自身がエージェントたちに見つかってしまい、危うく捕まりそうになるが、なぜかエージェントの中の一人に助けられる。そのエージェントはモーフィアスだと名乗るのだった。

まずは一言。とにかく面白かった!

もちろん不満点はあるが、全体として「マトリックス」シリーズの続編として良く出来ているし、前作群を知っているという前提ではあるが面白く観ることが出来た。

冒頭のバックスたちのモーダル内のアクションは画面的にも凝っていて良く出来てて導入にはピッタリ。ちなみにモーダルというのは説明が難しいのだが、例のアーキテクトがつくったマトリックス世界の内で開発されている、ゲーム・マトリックスのバージョンアップのための試作データの中?何を言ってるんだか笑。

そして前半の魅力はトーマス・A・アンダーソン(もちろんネオ)のドラマ。昔のキアヌには想像もつかないような(爆)素晴らしい演技で、狂気に取り憑かれている(と思わされている)不安や焦燥感、そして魅力的な人妻ティファニー(もちろんトリニティ)に恋する内気な男性を好演している。

ラナ・ウォシャウスキー、こんな演出も出来るのかぁ、とちょっと見直してしまった笑。何しろオレにとっては「マトリックス」シリーズ、「スピードレーサー」「ジュピター」の人だもの(「クラウドアトラス」は未見)。

あの三作目に出てきたサティ(もうすっかり大人)が計画した、クライマックスへと続くトリニティ救出作戦辺りは説明が分かりづらくてナンノコッチャらって感じだけどツッチさんの動画を観ると割とスッキリします笑。映画を観終わってからぜひチェックを。まぁ観ている間は「トリニティを救出するぞ」ということだけ分かっていれば、何となくでも大丈夫でしょう。



その救出作戦の肝となる「マトリックスに囚われたトリニティ=ティファニーの気持ち」が変わっていくシーン。ここがメチャ気持ちいい!そして「トリニティ」という個性を取り戻したトリニティ(笑)の格好良さよ!
多分このシーンから以降は、トリニティが主役のドラマになっているのだと思う。

だからこそ、最後飛翔するのはトリニティでなければならなかったし、アナリストを殴るのもトリニティ。果てはエンディングの曲が一作目と同じレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「Wake Up」なのだが、なんと女性ボーカルでのカバー版となっている!

興収的には日本ではかなり厳しそうですが、出来たらここからトリニティ三部作みたいに作って欲しいなぁ。無理かなぁ…。


否定的な意見が出ているのが不思議なくらいの私の気持ちなのだが笑、割と多い意見として『アクションシーンが盛り上がらない』というのがあるかと思う。確かにネオやトリニティのカンフーアクションは余りない。とは言え彼らももう50代半ばですからねぇ…激しいアクションはどのみち無理なんじゃないですかね笑。

私はなぜかアクションには期待なかったなぁ。確かに一作目のカンフーアクションやバレットタイムは見応え充分だったが、二作目三作目のアクションは私は全く面白くなかった。スーパーマンになってしまったネオのアクションに意味がある気がしない笑。そんなシリーズの四作目のアクションに期待なんてしませんよね。

中盤には例のメロビンジアン一味が出てきてのアクションシーン、そしてアナリストが正体を表してからの時間圧縮シーンなんかもあるけど、あんまり面白くないかな。映画全体でみると、アクションはあんまり上手くない。これはもしかしたらリリーが参加していない問題点なのか?(役割分担知らないけど)

アクションシーンで見応えがあるのは、冒頭のバックス&新モーフィアスの逃走シーン、アンダーソンの妄想として処理されてしまうトイレから始まるシーン辺りですかね。クライマックスとかもアクションを期待して観ると肩透かしかも。人間爆弾的なのも出てくるけど、効果的だったとはいい難いもんなぁ。

バレットタイム的な表現は、多分意図して外してるんだろうね。あれが余りにも有名になってしまったので、似たようなことをやってもセルフパロディにしかならなかっただろうし。

ちなみに今回から登場する中では、新モーフィアスはあんまり活躍せず、バックスはマジ冒頭のアクションがカッコよかったけどその後はムムム…一番良かったのは新スミスですね!『ミスタアンダソン!』も良かったし、キャラ的にも軽い感じが似合っていました。ネオVSスミスとかを期待していた人には残念だけど、それこそ前回終わってるんだから止めてくれて良かったな、と私的には思ってます。

全体的にはとにかくネオとトリニティのラブストーリーであり、センス・オブ・ワンダーのSF映画であり、マトリックスファンに向けた同窓会映画でもある。前作を全く否定することなく、自然なつながりで作られた続編で本当に素晴らしいと思いました。出来ればみんなに観てもらいたいし大ヒットして欲しいけど、ファンで全部覚えてるよ!っていう人以外はちゃんと三作予習しないといけないのが一番のハードルでしょうかねー笑。

私の不満点を一つだけ言うと、最後に二人がスーパーマンして飛んでいってしまうのがちょっと残念だったかなぁ。あれだと万が一更に続編が作られるとして、またアクションがインフレを起こしてしまうんじゃないかと思うので…あんまり思うようにスーパーな能力を発揮させてほしくないな、と思いました。
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