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ジュリエット・ゲーム [邦画レビュー]

122252137m.jpgジュリエット・ゲーム(監督:鴻上尚史)

宣言通り、「ジュリエット・ゲーム」です。バブルまっただ中の1989年の作品です。当時フジテレビが、有名人に初監督作品をバンバン撮らせてシネスイッチ銀座で単館上映するという、無謀なプロジェクトをやっていた、その一本で、ご多分に漏れず劇団第三舞台を主宰する鴻上尚史氏の初監督作でした。

元劇団の役者だった小学校教諭(村上弘明)。仕事にも、小説家を目指す妻(手塚理美)との関係にも疲れ果てていた。彼はある日、いつもの駅で美女(国生さゆり)と出会い、一目惚れしてしまう。一方、友人達の劇団ではひと味違う「ロミオとジュリエット」が上演されたり、それに触発されて自分達なりの「ロミオとジュリエット」を上演すべく奮闘する小学生達。そして妻はいよいよ小説家としてデビューが決まり亀裂は決定的になってしまう。
上手く行かない現実から逃れようとするかの如く、名前も住んでいる所も知らない美女を追いかける日々。彼の想いは、彼女に届くのか否か・・・・?

とにかくその勢いに惚れた。鴻上氏の、「映画が撮れる!」という歓びが溢れている映画です。多分現場もノリノリだったんだと思います。演技も演出も、全体的にハイテンション。そこに乗れれば自分も高揚感に包まれて、楽しいひとときが過ごせます。
特にラスト30分の村上弘明の国生さゆりを追いかけて行くシーンたるや、自動車、自転車、スケボー、バイク、トラックそして脚で走る走る!!音楽と一体となった、さすが村上弘明といったアクションシーンに驚愕間違いなし!本当に楽しいシーンですw

確かに当然初監督作ですし、映画としてはこなれていない部分は多い。演劇的と言えば聞こえはいいが、映画としては唐突すぎたり見栄えを意識し過ぎた場面転換や、ベタで付けすぎる音楽(しかも歌)、どこかで見たようなシーンの多用など、数えれば切りがない欠点がある。でも、ワタシ的にはそれを割り引いても勢い=魅力が勝っているように感じます。

ネットで見ると、(数少ない掲載ではありますが)低い評価が目立ちますが、ハイテンションなノリに付いて行けないとダメダメなんだろうなぁ、と。
また、制作当時はバブル黎明期。その頃の時代を反映した空気感は、今見ると違和感を感じる部分があると思います。ある意味、あの時代に青春を過ごし、時代を謳歌した人たちの為の映画かもしれません。

今はまだDVDも出されていないし、ビデオも絶版になって久しい為、ワタシのようにビデオソフトを買って持ってる奇特なヤツや、レンタルビデオ屋でポツンと置いてあるのを見つけなければ見られない作品ですが、ホントに楽しい作品なんで、是非見てみてください。今は亡き、ペーター佐藤のイラストが目印ですw(多分色褪せてると思うけどw)

(レビューpart2を書きました。こちらからどうぞ。)


ジュリエット・ゲーム

ジュリエット・ゲーム

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1989/08/21
  • メディア: ビデオ

こちらは鴻上尚史監督のフル作品としては第2作目、そして多分現在でも最新の映画でしょう。
青空に一番近い場所

青空に一番近い場所

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 1995/09/01
  • メディア: ビデオ

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コメント 4

tomoart

エロサイトのトラックバックがポコポコくっついて来たので、取り敢えずTB不可にしてしまいました(涙)。最近はこんなのばっかりなんすかね・・・ホント情けない状態だわ・・・。
by tomoart (2006-11-22 01:59) 

tomoart

もしかして、「ジュリエット・ゲーム」っていうタイトルに反応してエロサイトがアクセスして来たのか?と気付いてしまったワタシ。とはいえ、確認する為にもう一度ジュリエット・ゲームの記事を書く気はせんが(爆)。
by tomoart (2006-11-26 22:52) 

意匠太郎

「言葉はいつも、想いに足りない」
by 意匠太郎 (2011-02-28 04:33) 

tomoart

>意匠太郎さん
え、ビックリ(笑)知ってるんだぁ。
by tomoart (2011-02-28 12:59) 

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