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ジュリエット・ゲーム(レビューpart2) [邦画レビュー]

122252137m.jpgジュリエット・ゲーム(監督:鴻上尚史)

パート1を書いたのが2006年(!)なのでもう8年近く前。なんだか久しぶりに初心(!?)に帰りたくなって、思い起こしながら書いています。粗筋等はパート1をご覧ください(笑)。

パート1ではその、映画の(鴻上尚史の)勢いが素晴らしい、と書いたが、今思い返してみるとそれとまた違う魅力がある気がする。それは何か。

ラブコメだが、これは男のためのラブコメ映画なのだと思う。つまり、観る人は村上弘明演じる小学校教師・正彦に感情移入して観る映画なのだ。多分、鴻上尚史監督が自分自身をタップリと注入して作ったから、そういう映画になったんだろうなぁ。
そう思ってみると、正彦の行動って感情の赴くままなんだよね(笑)。仕事の事もあるけど、後半は行動原理のほとんどが“やりたいからやる”というだけ(笑)。特に国生さゆり演じる真智子を追いかけて走り続ける(まぁ色々なものに乗りますがw)クライマックスがその白眉。

そこにこそ、この「ジュリエット・ゲーム」の魅力があるのだと思う。

正彦はこの時点では離婚も成立していない妻帯者(まぁもう離婚は決定的だけど)。映画を観る限り離婚前とは言え、身持ちも固く他の女性との関係もなさそうなイメージが正彦のキャラクターだ。その彼が、他の男と色々な関係を持つ(事を示唆している)真智子に対して、それを知りながら敢えてプラトニックな愛情を持ち、純粋な気持ちから彼女を欲し、追って追って追いまくるのだ。

多分、本当の世界では、こんな事はまず起こらない。

今の時代、単純な目標なんていうのは公私共に持ち辛い複雑な世の中だ。仕事ではいつの時代もそうだが、今は会社の求めている事が複雑怪奇、普通の人間には理解出来ない領域に入って来ている。恋愛も男と女はどうやっても理解出来ない上に、駆け引きがどうだとか周りが喧しい。感情は一直線に動く事を望むのに、四面楚歌な状況。それが現代人の置かれた状況なんじゃないだろうか。

そんな中、この正彦のストレートさ、気持ちに対して正直な行動、それが本当に観ていてスカッとするし、自分自身がそうやって行動したい!というふうに思わせてくれる。

これこそが今作の本当の面白さなんだと思う。自分でもそういう気持ちって大事にしたいな、とまた改めてそう思った(笑)。





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