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パシフィック・リム(吹替版) [洋画レビュー]

Pacific_Rim_FilmPoster.jpeg「パシフィック・リム(吹替版)」
(監督:ギレルモ・デル・トロ)

去年8月の公開時にレビューしそこねてたんで・・・・。

太平洋の深い海底の割れ目から怪獣が出現するようになってから10年以上が経過していた。人類はイェーガーという巨大ロボットを建造して怪獣に対抗していたが、頻度が増すに従って製造が追いつかなくなったために計画を破棄。巨大な壁で都市を覆う防御策を講じていたが、巨大化する怪獣に対して余りにも無力だった。そんな中、イェーガー計画を推す軍司令官スタッカー・ペントコスト(イドリス・エルバ)は、残っているイェーガーを使って怪獣が出現する割れ目自体を破壊する計画を立てるのだが・・・・。

今さらですが、続編の話も出てるみたいなんでレビューしといた方がいいかなー、と(笑)。そして当ブログのドストライク映画だし。

これ、やっぱりいいよね(笑)。巨大怪獣、巨大ロボット、ペアでの操縦、異次元からの侵略など、やっぱジャンルものが好きなんだよな、オレ!って再確認出来る作品。怪獣は一頭一頭デザインが違うし、イェーガーも一体一体デザインが違ってる。最近だと量産品て事にして、製作の立場で言えば3DCGデータが使い回せるし、デザインが似ててもその方が設定上“らしかった”りするので逃げちゃいやすいところを、ヲタクのツボを理解してるギレルモ監督はちゃーんと抑えてくるのがナイス!

イェーガーたちの戦い方や武装も、もうまるで永井豪の描いた『マジンガー軍団』かと思ってしまう程スーパーロボット的!この辺りは演出も相まって燃える!

怪獣のデザインはやっぱり欧米風味が入ってて、ちょっと日本人のイメージからは違うけど、それはそれでカッチョいい。

とは言えどこが違うのか気になってつらつら考えるに、まぁ着ぐるみじゃないってのが大きいけど(笑)あとは目玉の大きさとかかな。日本の怪獣って、悪役でもどこかに愛嬌があるというか。そういうのをデザイン面で払拭したのが「ガメラ2 レギオン襲来」「ガメラ3 邪神覚醒」のレギオンやイリスだったわけだけど。

日本の怪獣は、天災の象徴というか、ある種、神に近い存在。だから悪さをしてても、どこか愛情の対象になり得る様子を持っていたと思う。しかし欧米だと八百万神という発想はないから、どちらかと言うと印象が悪魔に振られていく。そうすると怖いもの、畏怖すべき存在という描写になる。そこが日本とハリウッドの怪獣の捉え方の違いに現れているんじゃなかろうか。

なんて考察をカマしつつ(笑)話を映画に戻すけど、実はこんなにナイスな作品なのに、見終わったあとにちょっとモヤモヤしてしまった。それは何故か。

既に公開から間もなく一年という時期なのでネタバレを恐れず書くけど、多分、ジプシー・デンジャーが最後破壊されてしまうからじゃないだろうか。

上記で怪獣の捉え方の日欧比較をしたけれど、同じくロボットに関して言うと、従来から欧米は“操縦するロボット”というのは広く受け入れられず、ロボットと言えば自立歩行タイプが主だった。欧米でアトムが広く受け入れられ、スーパーロボットがヲタクの範疇に留まったのは、そういうバックボーンがあったからだ。つまり自分ではない他のもの、と言う訳。

しかるに日本ではどうか。マジンガーZに代表される、主人公が操縦するスーパーロボットは他人ではない。これはまさに自分自身だ。自分がロボットという“超能力”を発揮して巨大な敵を倒す、まさに男の子が理想とする『強い自分』の象徴なのである。ロボット=自分自身なのだから、ロボットが跡形もなく破壊されては、いくら主人公が助かってもハッピーエンドにならないのである。

という事で、今作のラストでジプシー・デンジャーが破壊されてしまった事で、昔のヲタク(笑)であるワタシとしては何となくモヤモヤしてしまったのである。

あ、あと一つ言いたいのは、やっぱりマコ役の菊地凛子だろう(笑)。えーと、こういう作品でヒロインやるには、ちょっと薹が立ち過ぎている(汗)。この辺りのフィーリングは、欧米人にはわかんないのかなぁ。欧米じゃ、菊地凛子もプリティーガールなんだろうなぁ。日本人に欧米人の年齢がよく分からないのと同じで。





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