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NEXT -ネクスト-　[洋画レビュー] [編集]

「NEXT -ネクスト-」（監督：リー・タマホリ）

ラスベガスで前座の舞台に立つマジシャン・クリス（ニコラス・ケイジ）は、実は自らの2分先の未来を見通す事が出来る超能力者だった。その能力を日銭稼ぎにのみ使い地味に生きて来たクリスだったが、ある日強盗を予見してつい止めたが為に誤解を受け、カジノからも警察からも追われる身となってしまう。
一方FBI捜査官カリー（ジュリアン・ムーア）は、ロシアで消失した核兵器がロサンゼルスに持ち込まれるという事件を追っていたが、解決のために以前から目を付けていた予知能力者クリスの能力を使って突破口を開こうと思い立つのだった。

前評判を読んで思っていたよりも、ずっと面白かった。そうだなぁ、同じニコラス・ケイジなら「ゴーストライダー」よりは面白かったですよw　「サウンド・オブ・サンダー」位な面白さかな（わかんないね）。
要は特殊能力を使った特殊なアクションシーンが上手く描かれている所が見どころ。大きく言って劇中で3回ほど出て来るその系統のシーンは、主人公のスーパーさがよく出ていてとても楽しい。終盤などはクリスがFBIの特殊部隊と共に戦いに赴くシーンがあるのだが、特殊部隊の面々がライフルを持って周囲に気を配って緊張している中、唯一人銃も持たずに進行方向を見据え、ゆったりと歩いて行くクリスは余りにもカッコいい（顔見なきゃね爆）。ホント、主演がニコラス・ケイジじゃなきゃ、もっと高得点をあげたいくらいなんだが（笑）。多分原作を読んで映画化を思い立った人は、このアクションシーンをいの一番に思いついたんだろうなぁ。

もちろんマイナス点はニコラス・ケイジだけという訳ではないw　（悪い意味で）驚愕のラストは、余りにもしょぼい。何であんな終わりにしちゃったの！？という感じ。せっかくその直前までイイ感じで行ってたのに。確かにそのまま終わっていいような気の利いた展開ではなく、もう一ひねりしたい状態だったのは間違いないが、そっちじゃなくていいんじゃないか？と思った。そのままの流れでも更に畳み掛ける展開は充分作れたはずだと思うんだが・・・・。
あと準主役でジュリアン・ムーアが出て来るが、「トゥモローワールド」に比べても魅力がない（爆）。「ハンニバル」の時の頑張りは今どこに（汗）。男性客へのサービスショットは、一時ワンダーウーマン役もウワサされたジェシカ・ビールが奮闘しているが、これではジュリアン・ムーアの位置に女性を配する意味がない。女らしいヒロインと、男勝りだがカッコ良さで魅せるFBI捜査官、という役どころになってこその配役だと思うのだが。これなら味のある中年の男優でも配した方が作品に深みが出たんじゃないだろうか。（男と男の友情的な分かり合いとかも描けるし。）
味のある役者といえば、発表されたキャスト表を見てからワタシ的に気になっていたピーター・フォーク。扱いは中途半端（あの役はいったいなんだったんだ？）だし、出演時間は短いし、余りにもお粗末。もっともっと生かして欲しい役者さんだったのに・・・・。

と、書いてみれば不満もいっぱいあるけど、総体的にはB級ながらそこそこ面白かったですよ。DVDまでは見なくても、テレビで放送してたらもう一度見てもいいかも、位の感じです（笑）。

原作ですが、ほぼ別物ですって。