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アヴァロン [邦画レビュー]

近未来、“アヴァロン
過去に有力チームで参戦し、現在はソロの凄腕プレイヤーとなっているアッシュは、仕事のようにアヴァロンで戦い、家に帰ればペットのバセットハウンドが唯一の友人という生活。ところがある日、ビショップと呼ばれるプレイヤーがアッシュに対して挑戦的な戦いをする。ビショップが何者か調査を始めるアッシュは、以前所属していたチームの一員であるスタンナから、アヴァロンの最上級ステージ・クラスAの更に上に位置するクラスSAの存在を示唆される・・・・。
6年前に劇場で観たが、今回NHK衛星での『押井守スペシャル』の一環で放送されたので見直した。ちなみに今回の『押井守スペシャル』は一週間に渡るプログラムで、押井守が結構語った自作に対する率直な話はなかなか興味深かった。
さて「アヴァロン」であるが、再見だったが内容はほとんど覚えていなかった(汗)。押井守の作品で毎回語られる“現実と虚構”というテーマの作品の中でも、思った以上に回答がなかった事にビックリしたw 結局『現実ってなに!?』という問いかけに対して、煙幕はったっていうか。全ては虚構の出来事という事なのか。他の作品では、ちょっと捻っていても『これが多分現実だろう』という世界が作品の中で認識出来た。ところがこの作品ではそれがどこにもない。ストーリー上で『現実』だと思っていた世界が、“犬の存在”を使うことで『どうも違うのではないか』という投げかけをされ、映像的に『現実感』のあるクラスSAの世界も現実でない事が示される。では、現実は?
ラスト、アッシュは更に次の扉を開こうとする。データ量が膨大な・・・と紹介されたクラスSAのその先、更にデータ量が増えた世界(?)、それは虚構なのか、現実なのか・・・・。それは観客に委ねられる。つまり、この作品中には本物の現実は出てこない。それって、映画だから当然という事なのかな?
ただ、こういった禅問答的なテーマを内包している作品にしては、思った以上に面白かった。
題材から思う程アクションシーンもないし、ガジェット的な面白さもあんまりない。アッシュ役のポーランド現地女優(?)マウゴジャータ・フォレムニャックは確かに草薙素子
かようにワタシの面白がる要素の少ない作品なんだがそれでも面白さを感じたのは、それは作り込んだ美術やコスチューム、いじりまくった映像のせいだったのか?その辺りも含めて不思議な作品である事は間違いないな・・・(汗)。
まぁ、人気作とはいい難いですね。DVDの再販がなくとも在庫があるくらいですからw でも、原作モノでなく、シリーズ物でもない、という押井守作品では貴重な存在であるが故に、押井さんの語りたい事がストレートに見えて分かりやすいです。押井作品を理解する上では見た方が良いと思います。
こちらはワタシも読んでないんですが、押井さん自ら書いた「アヴァロン」・アナザーストーリー。
全然関係ないですが(爆)、アヴァロンと言って思い出すのがニーヴン&パーネルのこの作品。こちらは打って変わって異星生物との、生き残りをかけたサバイバル・アクション大作。よく言えば超娯楽作。悪く言えばバカ小説(爆)。でも面白いですよw
>たたらさん
初めまして。nice!ありがとうございます。
コメントもお待ちしてますので、よろしくお願いしますm(_ _)m。
by tomoart (2007-08-21 02:17)