レミーのおいしいレストラン(字幕版) [洋画レビュー]
「レミーのおいしいレストラン〈字幕版〉」
(監督:ブラッド・バード)
しかし、字幕版は上映回数が少ないね・・・。もうレイトショーでしかやってないんですけど(汗)。
ねずみのくせに料理をしたくてしょうがないレミー(パットン・オズワルト)。一族全員で住んでいたパリ郊外の一軒家を追い出された弾みに一人はぐれてパリ中心部に出て来てしまったレミーは、そこで料理の下手なリングイニ(ルー・ロマーノ)という青年と出会う。三ツ星レストラン・グストーで下働きを始めたばかりのリングイニは、レミーの料理人(鼠)としての才能を見込んで二人で(店には内緒で)料理人として働く事を提案。二人(一人と一匹)は勇んで二人羽織での料理方法を練習、店での最初の難関を何とか乗り切った二人の料理は、瞬く間に美食の街・パリの話題をさらい、二流の店に落ちていたグストーはリングイニとレミーの料理のお陰で人気を盛り返す。しかし、調理場で”不潔”の代名詞であるネズミが料理を作る前途が平坦であるはずがなかった・・・・。
さすがピクサーの作品。まずは何といってもとっても面白い。どんどん話が進んで行くし、その展開のスピード感は素晴らしい。
でも話はやっぱり・・・うーん、ヒドい(爆)。どう考えてもハッピーエンドになりそうな気がしないし、ネズミが料理なんてハッタリが利き過ぎてストーリーがまとまるとは思えないだろう。でもそれが何故かまとまって、立派なエンターテイメントに仕立て上げられるのがピクサーのスゴいところ。逆に最初に抱いた前述のイメージを持って観ているので、それをどう裏切ってくれるのか(あるいはどう裏切らないのかも)読み辛いから余計に話の先が見えなくて目が離せない。
ただストーリーで少し気になる点も。まずはリングイニにコレット(ジャニーン・ガラファロー)が惹かれる理由が弱い。二人の絆が結構重要だったりするので、コレットから見てリングイニのどこが魅力的だったのかを明確にして欲しかった。『話聞いてくれたから』だけでは余りに弱い。
もう一つは遺言決着のタイミング。何となく中途半端。出来れば話の前座として早々に決着させるか、逆にラストの盛り上がりまで引っ張って”同時に決着”的な演出にして欲しかった。
とはいえ、「カーズ」と違ってこちらは人間の話。出て来る人物キャラクターには一層の深みが要求され、その辺りしっかりと作り込んでいる。最初は臆病そうに出て来て、マスコミに取り上げられると有頂天になり、プレッシャーに押しつぶされそうになって逃げ出してしまうリングイニ。腕は一流なのに腕並に扱われない事に鬱積を募らせ、ストレスを発散させるためにバイクを飛ばすコレット。スキナー(イアン・ホルム)は偉ぶった料理長でありながらグストーの名で恥ずべき冷凍食品を作ろうとするような金の亡者で更にネチっこ〜いキャラとして出て来るし、それ以外のシェフ達も裏のあるキャラクターとして簡潔に紹介される。この辺り『分かってるなぁ!』と一本取られた感じだ。
映像ではネズミが”リアル”なのに”カワイイ”のがスゴい。身のこなしとか、妙にリアル感があるのだが、それが全然気持ち悪くなくて、逆にかわいさを強調している。CG描写はもう驚かないけど、ネズミの毛並み、スゴいんだろうなぁ・・・とは思う。あの大量に出てくるネズミ達、その『総毛並み』量は、どれくらいのデータ量なのかちょっと気になる(汗)。
ま、何はともあれ、観てない方はぜひご覧ください。ネズミが嫌いとか、料理はジャンクに限るとか、パリやフランスなんて知らない、なんて人でも、観れば必ず楽しめる作品ですよw 粗筋から連想されるような変な終わり方ではなく、ファミリー映画らしくちゃんと後味爽やかに作られているので、その辺り心配されている方もご安心して観に行ってくださいね。
BGMもなかなか軽快で楽しい音楽でした。
ディズニーのネズミとして、ミッキーにどれだけ対抗出来るのでしょうか(笑)。フォルム的にはミッキーよりカタマリ感はありますね(爆)。
〈追記〉映像ソフト各種発売中。
(監督:ブラッド・バード)
しかし、字幕版は上映回数が少ないね・・・。もうレイトショーでしかやってないんですけど(汗)。
ねずみのくせに料理をしたくてしょうがないレミー(パットン・オズワルト)。一族全員で住んでいたパリ郊外の一軒家を追い出された弾みに一人はぐれてパリ中心部に出て来てしまったレミーは、そこで料理の下手なリングイニ(ルー・ロマーノ)という青年と出会う。三ツ星レストラン・グストーで下働きを始めたばかりのリングイニは、レミーの料理人(鼠)としての才能を見込んで二人で(店には内緒で)料理人として働く事を提案。二人(一人と一匹)は勇んで二人羽織での料理方法を練習、店での最初の難関を何とか乗り切った二人の料理は、瞬く間に美食の街・パリの話題をさらい、二流の店に落ちていたグストーはリングイニとレミーの料理のお陰で人気を盛り返す。しかし、調理場で”不潔”の代名詞であるネズミが料理を作る前途が平坦であるはずがなかった・・・・。
さすがピクサーの作品。まずは何といってもとっても面白い。どんどん話が進んで行くし、その展開のスピード感は素晴らしい。
でも話はやっぱり・・・うーん、ヒドい(爆)。どう考えてもハッピーエンドになりそうな気がしないし、ネズミが料理なんてハッタリが利き過ぎてストーリーがまとまるとは思えないだろう。でもそれが何故かまとまって、立派なエンターテイメントに仕立て上げられるのがピクサーのスゴいところ。逆に最初に抱いた前述のイメージを持って観ているので、それをどう裏切ってくれるのか(あるいはどう裏切らないのかも)読み辛いから余計に話の先が見えなくて目が離せない。
ただストーリーで少し気になる点も。まずはリングイニにコレット(ジャニーン・ガラファロー)が惹かれる理由が弱い。二人の絆が結構重要だったりするので、コレットから見てリングイニのどこが魅力的だったのかを明確にして欲しかった。『話聞いてくれたから』だけでは余りに弱い。
もう一つは遺言決着のタイミング。何となく中途半端。出来れば話の前座として早々に決着させるか、逆にラストの盛り上がりまで引っ張って”同時に決着”的な演出にして欲しかった。
とはいえ、「カーズ」と違ってこちらは人間の話。出て来る人物キャラクターには一層の深みが要求され、その辺りしっかりと作り込んでいる。最初は臆病そうに出て来て、マスコミに取り上げられると有頂天になり、プレッシャーに押しつぶされそうになって逃げ出してしまうリングイニ。腕は一流なのに腕並に扱われない事に鬱積を募らせ、ストレスを発散させるためにバイクを飛ばすコレット。スキナー(イアン・ホルム)は偉ぶった料理長でありながらグストーの名で恥ずべき冷凍食品を作ろうとするような金の亡者で更にネチっこ〜いキャラとして出て来るし、それ以外のシェフ達も裏のあるキャラクターとして簡潔に紹介される。この辺り『分かってるなぁ!』と一本取られた感じだ。
映像ではネズミが”リアル”なのに”カワイイ”のがスゴい。身のこなしとか、妙にリアル感があるのだが、それが全然気持ち悪くなくて、逆にかわいさを強調している。CG描写はもう驚かないけど、ネズミの毛並み、スゴいんだろうなぁ・・・とは思う。あの大量に出てくるネズミ達、その『総毛並み』量は、どれくらいのデータ量なのかちょっと気になる(汗)。
ま、何はともあれ、観てない方はぜひご覧ください。ネズミが嫌いとか、料理はジャンクに限るとか、パリやフランスなんて知らない、なんて人でも、観れば必ず楽しめる作品ですよw 粗筋から連想されるような変な終わり方ではなく、ファミリー映画らしくちゃんと後味爽やかに作られているので、その辺り心配されている方もご安心して観に行ってくださいね。
BGMもなかなか軽快で楽しい音楽でした。
ディズニーのネズミとして、ミッキーにどれだけ対抗出来るのでしょうか(笑)。フォルム的にはミッキーよりカタマリ感はありますね(爆)。
〈追記〉映像ソフト各種発売中。
[「カーズ2」オリジナルレジャーシート付] レミーのおいしいレストラン [DVD]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- メディア: DVD
2007-08-08 03:29
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コメント(2)
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tomoartさん、こんにちは。
グッズ好きとしては、もう少し商品が充実して欲しいなと思う今日この頃です。上記のようにぬいぐるみ系が全然似てなくて、ちょっと泣けてきました。
マイケル・ジアッチーノの音楽、良かったですね♪
by 堀越ヨッシー (2007-08-08 09:20)
>堀越ヨッシーさん
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます。
ワタシもグッズ好きなので、確かにグッズが少ないのは気になりますねw
題材もあると思いますが、前作の「カーズ」が大量のグッズを販売していた事から見ると、ちょっと差があり過ぎですw
by tomoart (2007-08-09 03:53)