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仮面ライダー響鬼 [その他レビュー]

51nZiorU9hL.jpg仮面ライダー響鬼」一之巻〜二十九之巻 ※テレビシリーズ

安達明日夢(栩原楽人)は母子家庭で育った中学3年生。母(水木薫)の実家の法事で訪ねた屋久島で、ヒビキ(細川茂樹)と名乗る不思議な雰囲気をもった男と出会う。屋久島の原生林の中で巨大な蜘蛛に襲われた明日夢は、そのヒビキに助けられる。ヒビキは音叉様の器具を使って、異型の鬼へと変容、巨大蜘蛛を太鼓様の武器で退治した!
東京の柴又に帰った明日夢はそこでまたヒビキと出会う。ヒビキは甘味処たちばなという店を拠点に、巨大蜘蛛のような『魔化魍』と呼ばれる妖怪を退治してまわる『猛士』という組織の一員だったのだ。
高校受験を控えた明日夢には様々な悩みがあったが、母子家庭であるがために、それを相談出来る大人の男の人が今まで周りにいなかった。ヒビキの懐の深さに引き寄せられるように明日夢はヒビキや猛士のみんなと仲良くなって行く。それまで母親の庇護のもと、学校の友人としか社会とのつながりがなかった少年は、生きているバックボーンの全く違う人たちと知り合うにつれ、悩みとも、社会とも、正面から向きあう事を学んで行く・・・・。

余りにも思い入れが強いのでどれだけ伝わるか分かりませんが、「書く書く」と言っておいて延々と放置しておくのも何なので・・・・。えー、番組的には48話まであるのですが、ワタシ的には29話までしか存在してませんので(爆)、そこまでの感想。(理由はまた別項にて)
最初期の話数では、余りにも作品として新し過ぎた為か方向性が定まらなくてフラフラしてる印象ですが、威吹鬼(渋江譲二)とあきら(秋山奈々)が出て来て高校へ進学する辺りからググッと安定感が増してスゴく面白くなりました。

ワタシ的な響鬼の面白さは、何といってもキャラクター達の素晴らしさ。明日夢君やヒビキさん、出て来る人たち全員が相手を思いやる心やひたむきさを持っていて、非常にポジティブな生き方をしているのです。

確かに憎しみや怒り、相手を卑下する心がない世界なんて絵空事だと言われればそうかもしれません。しかし、『戦争がない世の中』と同様、負の感情の希薄な世界と言うのは一種の理想郷として、ワタシのような人間には本当に深く深く心地よさを感じさせてくれます。響鬼を見ている時のワタシは、まぁ桃源郷に入り込んで無心で漂っているような、そんな心持ちだったと言えるでしょう。

それを支える役者さん達の演技も素晴らしかった。確かに大勢の出演者さんの中では演技力に凸凹もありましたが、地に足がついた演出と相まってそれぞれのキャラクターに実在感がありました。特に上げておきたいのが明日夢役の栩原楽人。”うまい演技”という訳ではないのですがw肩の力が抜けた、良い意味での自然体の演技で、複雑に心境が変化する役柄をうまく表現していたと思います。

それ以外の魅力としては時間軸に極力ウソのない練り込まれた脚本であったり、地方ロケを多用した緑溢れる画作りだったり、妖怪という存在を消化して設定された魔化魍の怪人を超えた面白さだったり、人々に知られない地下組織としての実在感を極限まで追求した猛士のスゴいディテールだったりするわけですが、その辺りは実際に見ていただければ理解いただける事と思います。

テレビシリーズなので安易にお薦めし辛いのが難点ですが、出来るだけ多くの方に見ていただきたい作品です。題材(アクション、妖怪)の好き嫌いはあるかもしれませんが、「阿弥陀堂だより」の劇中の雰囲気が好きな方はワタシと同じような嗜好をお持ちだと思われますので、特にオススメですw

・・・と、なぜ延ばし延ばしにしていた響鬼のレビューを慌てて書いたかと申しますと、響鬼の魅力を取り上げた新刊が発売になったからなんですね。「響鬼探究」という本なんですが、実はこの本に短いながらもワタシの拙文が掲載されております。『公募エッセイ』のコーナーで、本名で書いてますので実在tomoartを知ってる人以外分からないかな。雑誌の投稿欄なら兎も角、ハードカヴァーに自分の文章が載るなんて、そうそうないですからちょっと(いやだいぶ)コーフン(爆)。

上記の自分的魅力に絞って、文字数枠の範囲で極力詳細に書いた内容なのですが、文章の巧拙は別として、ワタシの魂の叫びとも言える内容は、今読んでも自分でアツくなれます(爆)。またワタシ同様アツき魂で書かれた、切り口様々な同様の公募エッセイもいっぱい載ってますので、機会があったら是非お読み下さい。

あ、当然それだけじゃなく、編者のお二方の得意分野である妖怪的側面を中心に様々な著名人の皆さんが原稿をお寄せになってらっしゃいますので、読み応えも満点だと思います。是非是非「響鬼探究」をよろしくお願いします(ほぼ営業)。


こちらがその本。中身確認する場合は、ニッチな本なので大きめの本屋さんで探してみてください。
響鬼探究

響鬼探究

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 単行本

見た事ない人は是非。出来れば5〜6話続けてみてもらえると良さが分かると思います。30分番組ですから、それほどキツくはないですから(笑)。
仮面ライダー響鬼 VOL.1 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD

「阿弥陀堂だより」大好きなんですよねぇ。こちらも登場人物や作品世界が優しさに包まれていて、癒される事請け合いです。
阿弥陀堂だより 特別版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アスミック
  • メディア: DVD

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コメント 2

いぶしょう

響鬼、私的には最近の面ライダーでは
一番ちゃんと見た作品です(^。^)y
俳優さんもライダー達も魅力的だったよね!
by いぶしょう (2011-02-22 15:46) 

tomoart

>いぶしょうさん
最近の・・・ってもうあんまり最近じゃないけどね(爆)。29話までの響鬼が好きでした・・・・(涙)。ヒビキさん(細川さん)も結婚しちゃったんだなぁ(笑)。
by tomoart (2011-02-24 01:00) 

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