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ダイハード4.0 [洋画レビュー]

LFoDHPoster.jpg「ダイハード4.0」(監督:レン・ワイズマン

年頃に育った娘との仲がうまく行っていないマクレーン警部補(ブルース・ウィリス)は独立記念日の前日、またもやお節介をして娘(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)に嫌われた直後、ニューヨーク市警本部から一人のハッカーを連行して来るよう指令を受ける。それはFBI本部のサイバー犯罪部がハッキングを受けた事から、目を付けていたハッカー達を全員尋問する為の端仕事のはずだった。ところが目指すハッカー・マット(ジャスティン・ロング)のアパートへ踏み込むなり、外から盛大な銃撃を受ける。FBI以外にもマットを狙っている者がいたのだ。サイバー犯罪部へのハッキングは単独ハッカーのお遊びなどではなく、緻密に計画されたサイバー・テロの、ホンの挨拶に過ぎなかったのだ。こうしてアメリカ合衆国の、最も長い独立記念日が始まった・・・・。

単純に楽しめた!いやー、イッツ・アクション・ムービー!静かな出だしからものの10分くらいで銃撃シーンに突入したと思ったら、そこからはもうアクションシーンのつるべ打ち!移動シーン以外はほとんどアクションですよ。もうお腹いっぱいですw 感服しました。

レン・ワイズマンはどうやら、「ダイハード3」も含めて全ての内容を『ダイハード』として肯定した上でこの作品の製作にあたっているようだ。「ダイハード」のビル一棟、「〜2」の飛行場周辺、「〜3』のニューヨーク市全域・・・と、どんどん対象エリアが拡大している。今回はアメリカ全域・・・・というか、物語上はニューヨーク市・ワシントンDCとその周辺へと拡大している。

また前作での”マクレーンにコンビを組ませる”というやり方を踏襲。今作では前作より12年経ち、すっかり中年オヤジとなったマクレーンに対して、子供くらいの年齢のマットをコンビ相手にした。要は年齢差やアナログ/デジタルといった対比を持ち込んで、キャラクター性を描き分けようとしたのだ。それは前作での白人と黒人のコンビの描写がセリフの掛け合いなどに留まってしまい、話の根幹に取り込めていないのと対照的に、今作のコンビはお互いの長所を活かして難関を突破するという形に昇華出来ている。

またアクションのアップグレードも順調に行われており、前作での地下鉄や船を取り込んだ演出から、今作ではヘリや戦闘機を絡めて地上〜空中の3次元的なアクションに主眼が置かれている。それにしてもスゴい描写の連続で、あたかも本当にそういうシーンを市街で撮ってるんじゃないかと思ってしまうほどの映像の連続。この辺り、レン・ワイズマンの本領発揮と言えるだろうか。映像として描かれたカーアクションとかガンアクションを思い返してみると結構素人目にも荒唐無稽なシーンも多いのだが、もう映像含めた力技でグイグイ押し切ったって感じです。

逆に一作目に忠実につくってるなぁ、という部分は、敵の人数が徐々に減って行くところ。その辺りは演出上もしっかりと観客に伝わるように描かれているので、(マクレーンが全員殺したわけじゃないけど)敵組織を体力的に追いつめていく感じは結構出ている。
また同じ一作目で自分達を窮地に落とし込んだテレビリポーターを最後に殴りつける奥さん同様、今回は人質になってしまう娘が敵に対して勇猛果敢な態度で挑む辺りなどは、なかなか繋がってる感が出ていて良い。

それにしてもレン・ワイズマンは女性をキレイに撮るなぁ。女殺し屋・マイ役のマギー・Qや、ルーシー・マクレーン役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドは実に魅力的だった。
しかも今回は、結構な数のキャラクターがいるにもかかわらず全員のパーソナリティがしっかり出ていて、オヤジキャラもあんちゃんも良い味出していて、「アンダーワールド」からの監督の成長を感じた。

マットやルーシーなど主要キャラの深堀りが全くされていないなどの問題もあるが、結局「ダイハード」シリーズはマクレーン中心の映画である、という考え方からすれば、他のキャラクターの描き方はこれくらいで充分なのかもしれない。どうせ次作があっても、出て来るのはきっとジョン・マクレーン警部補だけだろうからねw


良く出来た続編を観ると、シリーズをもう一度見たくなりますねw
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コメント 3

tomoart

>mejaさん
nice!ありがとうございます。
なんか、久々にハリウッド映画の底力を見せてもらった気がしました。大満足の2時間でしたw
by tomoart (2007-07-27 02:55) 

こんばんわ!
超能力とか宇宙人とか出てくるアクションじゃない、生身の人間の限界の映像って感じがしましたよね!んーうまく言えない!w

まぁジョンはスーパーマンの部類ですがw
by (2007-07-29 02:14) 

tomoart

>mejaさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
超能力とか宇宙人とかも大好きなんですが(笑)、それとは別のこれぞ『ハリウッド式アクションムービー』って感じがしましたね。「007 カジノロワイヤル」はそれこそリアルなアクションを追求してましたが、それともまた違う、見映え重視のアクションシーンの連続が楽しかったですね。
by tomoart (2007-07-29 13:35) 

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