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UDON [邦画レビュー]

UDON(監督:本広克行

コメディアンの夢破れ、ニューヨークから故郷の香川・高松へ帰って来た松井香助(ユースケ・サンタマリア)。親友で広告代理店勤務の鈴木庄介(トータス松本@ウルフルズ)の口利きで売れないタウン誌発行会社に就職する。営業に回った先の本屋で、讃岐うどんの本場でありながら観光客向けの情報が流通されていない現状にヒントを受け、地元の人しか知らない本当に美味い讃岐うどんの店を紹介したコーナーを、タウン誌にスタートさせる。するとそのコーナーが大ヒット。うどんブームが一気に盛り上がるが、ブームが一過性のものである事を目の当たりにするのは間もなくの事であった・・・・。

『とにかくうどん』という姿勢。それがこの作品の魅力であり、反面弱点でもある。

基本的には面白いと思う。うどんにまつわる話から脱線せず、とにかくうどん一本やりで話を組み立てた事には頭が下がる。ラブストーリーや脱線ギャグ、紀行作品などに寄る事なく、脇目もふらずに一本道を突っ走って行くので、全体構成を気にせず作品世界に没入出来て、とても分かりやすい。娯楽作のストーリーは、ヘタな事をして分かり辛くするならば簡潔なわかり易さを重視すべき、とワタシは思っているので、この事はとても好感が持てる。
ただ上記の魅力を最大限に発揮するならば、本当は尺はもっともっっと短くすべきだった。この話なら、1時間半が理想だと思う。80分代でもいいくらいだ。それがなんと2時間14分である。これは長い。長過ぎである。
ワイドショーのパッチワークのようなシーンは全然不要だと思うし、取材風景も多過ぎだ。そんなもので尺を延ばしても魅力にはならないという事はハッキリしているのに、何でそうなっちゃうんだろ。
この長さにするならば、もう少し寄り道も考えなければいけなかったのではないか。例えばニューヨークから香助を追って来た知人にうどんを食べさせるとか、幼なじみの女の子と再会して宮川恭子(小西真奈美)が嫉妬したりとか、実家のうどん屋の常連さんの話を膨らませるとか、普通に考えるだけで色々とあるだろう。香助がジモティだとか、ニューヨークに行ってただとかという設定が全然生きていないので、それを生かすサイドストーリーをちょっと加えるだけで、香助というキャラクターがもっと魅力的に描けたのではないかと思う。
また、恭子のモノローグは余りにも入れ過ぎで説明し過ぎ。こんなに説明されると想像の余地がなくて、感情移入を阻害する。オープニングとエンディングだけでいいくらいだ。その辺りもこの作品の弱点だ。

讃岐富士を望む風景の美しさはなかなか見応えがある。香川県ってこんなに自然いっぱいなの!?にわかには信じられないくらい、広大な風景を望む事が出来て素晴らしい。

そしてキャプテンうどんの劇中劇(ブレランマトリックスのパロディが盛りだくさん)は笑たw 映画の中としてはこれも尺が長いと思うが、余りにもツボを抑えられて映像も凝っていたので、これはワタシ的には魅力としたい!

本編DVD。発売間もないです。

UDON スタンダード・エディション

UDON スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2007/03/07
  • メディア: DVD


 
サントラ。音楽自体は余り耳に残らなかったんですが(爆)。

UDON オリジナルサウンドトラック

UDON オリジナルサウンドトラック

  • アーティスト: 渡辺俊幸, サントラ
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2006/08/23
  • メディア: CD


 
これはちょっと行く時に欲しい!うまいうどん食いたくなりますからねぇ。

UDONバイブル―ロケ地うどん店ガイド/本広組うどん巡礼記/人気麺お取り寄せ/東京&大阪の名店20

UDONバイブル―ロケ地うどん店ガイド/本広組うどん巡礼記/人気麺お取り寄せ/東京&大阪の名店20

  • 作者: 日経エンタテインメント!
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本


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