リベリオン

リベリオン（監督：カート・ウィマー）

「バットマンビギンズ」でクリスチャン・ベールの話題を出したので、ついでに「リベリオン」の話も。

独裁者の支配する、感情を持つ事を禁じられた第三次大戦後の世界。その世界では文化・芸術というものは感情を刺激するものとして禁じられ、全国民が感情抑制剤の服用を国家から強要されていた。それに対し芸術作品などを保存しようとする反体制派の地下組織が存在。銃を使用した武術『ガン＝カタ』を会得したクラリックが反対派鎮圧に導入されていた。
優秀なクラリックであるジョン・プレストン（クリスチャン・ベール）は、偶然から感情を抑える薬の服用を停止。詩集を読むという問題行動を起こす同僚や、反体制派で拘束された女性の言動に刺激され、いつしか反体制派の為に独裁政権に対し反旗を翻す事になる・・・・。

カンフーを取り込んだ新世代アクションという事で、制作はともかく、販促的には多分に「マトリックス」を意識した作品となっている。
どちらがどうとは言えないけれど、少なくとも単独作品としてこの「リベリオン」のアクションは素晴らしい。『ガン＝カタ』のスタイリッシュさは、見た事のない人には是非一見をお薦めしたい。
またクリスチャン・ベールも感情を抑制された人間という役にピッタリの静かな表情が印象的だ。劇中、重要な人物が幾人か死んで行くが、これがなかなかに切ない。その切なさを彼の表情が更に印象に残させる。

ただし、ストーリーの本筋は古典的と言ってもいいもので、その辺りがこの作品の存在感を弱いものにしている。監督のカート・ウィマーは2006年に見た映画の項の「ウルトラヴァイオレット」の部分でも触れた通り、アクションは素晴らしいがストーリーが弱い。脚本も本人が書いているので、この人の問題か。でも「リクルート」や「トーマス・クラウン・アフェアー」なんかの脚本も書いてるんだけどねぇ。

ま、余り細かい事を考えずに、スタイリッシュな『ガン＝カタ』アクションを楽しむには必要十分な内容ではある。包括的には充分見る価値がある作品なので、是非機会があったらご覧ください。

リベリオン-反逆者- [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
• メディア: Blu-ray

タグ：リベリオン カート・ウィマー

コメント 5

　初めまして。「リベリオン」で検索しておじゃましました。
私もこの作品、好きです。ガンカタ最高！
by YaCoHa (2007-04-03 23:08) 

＞Yakohaさん
初めまして。nice&コメントありがとうございました。
「リベリオン」は劇場公開時は話題になった記憶ないんですが、ネットで情報に当たってみると、結構カルト的に人気がありますよね。ガン＝カタ、カッチョエエです。クリスチャン・ベールも最近はだいぶ売れっ子になってしまいましたが、マッチョでないアクション俳優として、これからもドンドン活躍して欲しいですね。
by tomoart (2007-04-04 10:18) 

こんにちは。
クリスチャン・ベイルって、実は結構筋肉スゴイんですよねー。でも確かにマッチョに見えないし、演技派だし、イイ味出してます。
by YaCoHa (2007-04-04 23:04) 

実は、『マトリックス』もクリスがやってたらなぁ、、、なんて想像してしまいました。決してキアヌが悪い訳じゃないんですが。
by クリス (2007-08-27 23:11) 

＞蟻銀さん
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます。
「マトリックス」もクリスチャン・ベールですか・・・・w　だいぶ入れ込み中ですね（爆）。その入れ混み具合、ステキですw
確かに大きく考えれば二人の傾向って似てる感じもありますね。そういう意味ではクリスはネオ役も充分こなせたかな。
でも二人の肌合いは全然違いますね。クリスはサラリとした感じ。キアヌはちょっとヌメッとした感じw　ドライとウェットと言った方が聞こえがいいかw
まぁ、「マトリックス」はキアヌだからこそ二作目三作目のウェット感が出たんじゃないでしょうか。クリスだと一作目はいいけど、後半は浮いてたかもしれませんねw
by tomoart (2007-08-28 01:32)