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HINOKIO(ヒノキオ) [邦画レビュー]

51GABZGAYZL.jpg「HINOKIO(ヒノキオ)」(監督:秋山貴彦)

最近さぼり気味なので、過去作品の紹介でも・・・という事で何故か「HINOKIO」。最近多部未華子もよく見かけるし。

母親の事故死をきっかけに引きこもってしまった小学生・サトル。ロボット工学の技術者である彼の父は、遠隔操作で動かせるロボット(後に付いたあだ名:ヒノキオ)をサトルに与え、サトルはロボットを介して学校に登校するようになる。やがて仲間も出来、徐々に心を開いて行くサトルだったが、同時に軋轢も生まれつつあったのだ・・・。

2005年7月9日公開の、ハートウォーミングなジュヴナイル作品。劇場で観た。

監督の秋山貴彦がVFXスーパーバイザーとかの出身という事で、ヒノキオのCG合成は確かにスゴい。劇場で観ても自然で、CGとプロップの区別がつかない。ヒノキオが風景に自然と溶け込んでいる事が作品の本質に関わると思うので、スタッフもスゴいシビアにチェックした事だろう。各所で紹介されていたこの労力には、素直に拍手を送りたい。

またメインストーリーはしっかり作り込まれており、子役たちも(多部未華子や本郷奏多堀北真希など、今なら当然と言う気もするが)しっかりした演技をしていて、なかなかに魅せてくれる。ヒノキオとの合成などもあって大変だったと思うが、子供中心の話でプリミティブなストーリーであるにもかかわらず、見終わった後に充分な満足感が残る。
後味も爽やかで、とてもハッピーな気分になれる。

ただ、疑問点も少々残る。

本筋以外で謎が解明されてない。あのゲームはなんだったのか。ヒノキオは本当に軍事用に開発されたのか。特にゲームは本筋に大きく関わる部分だっただけに、ちょっと気に掛かる。想像するのも難しいし。軍事用うんぬんの話は、ちょっと蛇足。眼鏡の子の捏造で充分だったのでは?それ自体は捏造だったと思えば思えるけれど、眼鏡の子が最後まで改心しないのもリアルではあるが健全とは言えないなぁ。

ラストの生死うんぬんという部分も、ちょっとこってりしすぎの気がする。もう少しウェットさを抑えて、活劇中心にした方がよい。その方が説教臭さも抑えられて、子供受けもよろしかっただろう。

とはいえ、全体から受ける印象はとても良いです。2007年の東宝作品ラインナップの項でも少し触れたけど、こういう良質の作品がもっと排出されるような体制が出来るといいなぁ、と思うのであった。


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