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バビロンA.D. [洋画レビュー]

Babylon_AD_poster.jpg「バビロンA.D.」(監督:マチュー・カソヴィッツ)

テロや戦争により、世界的に荒廃し切った近未来。指名手配を逃れ、東欧に隠れ住む傭兵上がりのトーロップ(ヴィン・ディーゼル)は、ある修道院に匿われている女性を米国へ送り届ける依頼を受ける。米国出身のトーロップは、生まれ故郷へ帰れるチャンスに飛びつくが、当の女性・オーロラ(メラニー・ティエリー)と世話役のシスター・レベッカ(ミシェル・ヨー)の余りの浮世離れに振り回される。しかもオーロラには不思議な能力が備わっているようなのだ・・・・。

て事で何回か紹介しながらも劇場で見逃した今作をDVDにて鑑賞。結果は、まぁ劇場で観る程ではないかな〜って感じですね(爆)。以前紹介した記事でも製作側の混乱があった事をお伝えしましたが、それが影響しているのか・・・。監督が「お陰で単なるアクション映画に成り下がった」的な発言をしているので、かなり影響しているのかもしれないですね。

ワタシが感じた、この作品の主な問題点は二つ。一つはキーになるオーロラがほとんど深堀りされていないところ。このキャラクター、ミステリアスである必要は認めるが、それにしても魅力的に描かれているとは言い難い。性格描写がトーロップに片寄り過ぎている為、見ている方がオーロラをどう捉えるかのスタンスが掴みにくいのだ。トーロップの任務宜しく宅急便の荷物として見ればいいなら兎も角、この作品を魅力あるものにするには、オーロラという特殊なキャラクターの孤独感、悲劇性に観客の感情移入を誘うことが不可欠だった。それがこの作品にはないのだ。

二つ目は、一つ目との関係も大きいがトーロップがオーロラに魅力を感じていく過程がほとんど描かれていないこと。観客にオーロラの魅力が伝わらないのだから当然ではあるが、トーロップのような男がオーロラのような女性に惹かれるのならもう少しダイナミックな感情の起伏が描かれるべきだったと思う。それがないからクライマックスの描写に非常な唐突感を感じるのだ。

という事で残念ながらダメーな感じで終わってしまった作品。前半の割とアクション重視の展開ではそれなりの魅力もあったのだが、まぁそれだけではちょっとお薦めし辛い感じですねぇ。


上記の問題点の片方でも解決出来れば、ユーロSFテイストの映像と相まって、それなりによく出来た作品と評価しても良かったんですが。
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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

バビロンA.D. (特別編) [DVD]

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tomoart

>inunekoさん
nice!ありがとうございます。ホント、残念な作品でしたねぇ。フォックスがダメなのかなぁ。最近ヒット作があんまりないっていう話も聞くし。75周年だってのに残念。
by tomoart (2011-05-01 03:27) 

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