ヒラリー・ウォーの作品を読んでます。 [小説レビュー]
最近、ブックレビューがかなりおろそかになっている。
基本的に映画のレビューよりブックレビューの方がやり辛い状況があるのは確か。ワタシの記憶力のなさから、読了の頃には前半の大部分の印象がおぼろになっている事、そして映画ならWikiや公式サイトで粗筋を読んで記憶を新たに出来るが、小説だとなかなかそういうふうに簡単には行かないからだ。
よりにもよってワタシの好きな小説は長めの翻訳物ばかりという事で全く一般的でなく、読むのに時間がかかる。まただいたいチェーンリーディングなので、レビューするタイミングを逸すると更に刻々と全体像が忘れ去られていくのだった(汗)。
と前置きが長くなったがwこのところナニを読んでいるかというとタイトルの通りヒラリー・ウォーなのである。この人は昨年88歳(?)で亡くなったが、警察小説の雄として代表作「失踪当時の服装は」などで有名な作家である。創元推理文庫の特徴的な表紙デザインの装丁が以前から気になっていたのだが、読むものに困った時に遂に手を出したのだった。ただ新刊発売等のタイミングではなかったので、既刊が揃っているところがなく、読んだ順番はバラバラになってしまった。以下読んだ順に一口コメントで紹介する。
■「ながい眠り」
創元の現在の最新翻訳版(といっても2006年)。フェローズ署長シリーズ第1弾。不動産会社の不審な盗難から、貸家のバラバラ女性死体が出て来るが、一向に捜査は進展せず・・・。
最後のドンデンは、途中で割と読めてしまうのがちょい残念。
■「この町の誰かが」
静かな田舎町で高校生の少女が強姦、刺殺された。ベビーシッターのバイト途中で襲われたらしいのだが・・・。
全編登場人物たちへのインタビュー形式で書かれた異色作。当初思っていたよりも読ませるが、やはり特異な読み口は好悪別れるところ。ワタシには苦手。
■「愚か者の祈り」
小さな街で顔が滅茶苦茶にされた女性死体が見つかるが、失踪届けは出ておらず、犯人探しの前に被害者特定に難航する・・・。
一つの事件があたかも複数の事件を追うように切り口を変えて謎を提供していくのが面白い。
■「事件当夜は雨」
土砂降りの雨の夜、美貌の妻の目の前で射殺された果樹園主。殺人者は謎の言葉を残していたが、誰にも意味が分からない。妻の謀殺なのか、それとも・・・・。
犯人候補は限定されているが、どれもパッとしない。有力候補と思しきものとの扱いの差が少々気になる。特に犯人があれでは・・・・。
■「失踪当時の服装は」
女子大から学生が失踪するが、全く足跡が見当たらない。彼女はいったいどこに行ってしまったのか、そしてその理由は・・・・。
警察小説の古典と称される名作。これも失踪人捜索の前半と後半で趣きが変わる。事件自体の全容が獏としていて雲を掴むような状態が良いのか悪いのか・・・。
■「冷えきった週末」
名士たちのパーティ中に消えた女性が翌朝死体で発見される。捜査に乗り出すフェローズ署長だったが、名士たちはお互いをかばうように真実を隠蔽し続け、捜査の妨げに・・・・。
何が真実で何が嘘なのか、ウォー随一の読者への挑戦付ミステリという事だがワタシは混乱し過ぎてようわかりませんでした(爆)。
探偵小説好きのワタシとしては、警察小説の捜査描写はやはり地味過ぎてちょっとイライラするがw基本的には面白い作品群だと思う。ただ、主人公に感情移入して読むのが通例のワタシとしては、警察小説の客観的な雰囲気が少し盛り上がらないんだよなぁ。
それでもウォーの作品をもうちょっと読んでみたいとは思ってます。創元ではもう一冊「待ちうける影」というサスペンス調の作品があるのと、他出版社からも数冊出てるらしいので、追っかけていきます。
こちらは出版順にw
基本的に映画のレビューよりブックレビューの方がやり辛い状況があるのは確か。ワタシの記憶力のなさから、読了の頃には前半の大部分の印象がおぼろになっている事、そして映画ならWikiや公式サイトで粗筋を読んで記憶を新たに出来るが、小説だとなかなかそういうふうに簡単には行かないからだ。
よりにもよってワタシの好きな小説は長めの翻訳物ばかりという事で全く一般的でなく、読むのに時間がかかる。まただいたいチェーンリーディングなので、レビューするタイミングを逸すると更に刻々と全体像が忘れ去られていくのだった(汗)。
と前置きが長くなったがwこのところナニを読んでいるかというとタイトルの通りヒラリー・ウォーなのである。この人は昨年88歳(?)で亡くなったが、警察小説の雄として代表作「失踪当時の服装は」などで有名な作家である。創元推理文庫の特徴的な表紙デザインの装丁が以前から気になっていたのだが、読むものに困った時に遂に手を出したのだった。ただ新刊発売等のタイミングではなかったので、既刊が揃っているところがなく、読んだ順番はバラバラになってしまった。以下読んだ順に一口コメントで紹介する。
■「ながい眠り」
創元の現在の最新翻訳版(といっても2006年)。フェローズ署長シリーズ第1弾。不動産会社の不審な盗難から、貸家のバラバラ女性死体が出て来るが、一向に捜査は進展せず・・・。
最後のドンデンは、途中で割と読めてしまうのがちょい残念。
■「この町の誰かが」
静かな田舎町で高校生の少女が強姦、刺殺された。ベビーシッターのバイト途中で襲われたらしいのだが・・・。
全編登場人物たちへのインタビュー形式で書かれた異色作。当初思っていたよりも読ませるが、やはり特異な読み口は好悪別れるところ。ワタシには苦手。
■「愚か者の祈り」
小さな街で顔が滅茶苦茶にされた女性死体が見つかるが、失踪届けは出ておらず、犯人探しの前に被害者特定に難航する・・・。
一つの事件があたかも複数の事件を追うように切り口を変えて謎を提供していくのが面白い。
■「事件当夜は雨」
土砂降りの雨の夜、美貌の妻の目の前で射殺された果樹園主。殺人者は謎の言葉を残していたが、誰にも意味が分からない。妻の謀殺なのか、それとも・・・・。
犯人候補は限定されているが、どれもパッとしない。有力候補と思しきものとの扱いの差が少々気になる。特に犯人があれでは・・・・。
■「失踪当時の服装は」
女子大から学生が失踪するが、全く足跡が見当たらない。彼女はいったいどこに行ってしまったのか、そしてその理由は・・・・。
警察小説の古典と称される名作。これも失踪人捜索の前半と後半で趣きが変わる。事件自体の全容が獏としていて雲を掴むような状態が良いのか悪いのか・・・。
■「冷えきった週末」
名士たちのパーティ中に消えた女性が翌朝死体で発見される。捜査に乗り出すフェローズ署長だったが、名士たちはお互いをかばうように真実を隠蔽し続け、捜査の妨げに・・・・。
何が真実で何が嘘なのか、ウォー随一の読者への挑戦付ミステリという事だがワタシは混乱し過ぎてようわかりませんでした(爆)。
探偵小説好きのワタシとしては、警察小説の捜査描写はやはり地味過ぎてちょっとイライラするがw基本的には面白い作品群だと思う。ただ、主人公に感情移入して読むのが通例のワタシとしては、警察小説の客観的な雰囲気が少し盛り上がらないんだよなぁ。
それでもウォーの作品をもうちょっと読んでみたいとは思ってます。創元ではもう一冊「待ちうける影」というサスペンス調の作品があるのと、他出版社からも数冊出てるらしいので、追っかけていきます。
こちらは出版順にw
タグ:ヒラリー・ウォー
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