SSブログ

ウォンテッド [洋画レビュー]

P6022416.jpg「ウォンテッド」(監督:ティムール・ベクマンベトフ)

意識障害に悩むサラリーマンのウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)。今日も上司からお小言をもらい、同棲中の彼女はウェスリーの友人とお楽しみ中。冴えない毎日にうんざりなウィスリーだが、何よりもそんな現状を変えられない自分自身にいらだっていた。
ところがある日、立ち寄ったスーパーでフォックスと名乗るセクシーな美女(アンジェリーナ・ジョリー)に声を掛けられる。フォックスは、ウェスリーが生まれたばかりの時に生き別れた父が名うての殺し屋で、先日裏切り者に殺されたと告げる。と同時にスーパー内でウェスリーを挟んで、フォックスとその裏切り者の銃撃戦が始まってしまうのだった。

さすがになかなか面白かった。ハリウッドのアクション映画としては意外と(?)アクションシーンは少なめなのだが、暗殺組織フラニティ本部の内部の美術や映像も結構面白いし、やはりベクマンベトフの脱・ハリウッドライクなセンスが遺憾なく発揮されていて、ある意味全編見どころと言っても良いかも。舞台の設定はシカゴだが、実際の撮影はプラハでされた為か、ブルーイッシュな画面はほとんどヨーロッパ映画のようだ。
また、これもベクマンベトフ印と言えそうな粘液系の描写も「デイ・ウォッチ」よりも出てるかも。何しろ殴られたり蹴られたり切られたりそして撃たれたりと唾液血糊系飛び散りまくり。特にそれをスローモーションでじっくりと見せたりするから、何とも強烈に印象に残る。でも生理的に嫌な感じはしなかった。それは多分、予算のなかった「ナイト・ウォッチ」のように実際に粘液を対象物に絡ませてビジュアル化しているのとは違い、ポストプロダクションで作ったものが中心だからだと思う。それは、もしかしたらベクマンベトフ的には物足りないのかもしれないがw一般性という意味では良かったのではないだろうか。

クライマックスがちょいと物足りない気もしたが、ラストシークエンスはなかなかカッコよく終わる。今作は闇のスナイパー・ウェスリーの誕生編。三部作になるとの情報もあった訳で、きっとジェームズ・マカヴォイももっと渋くカッコよくなってウェスリー役に帰って来てくれると思います。期待!


パンフレット読んだら衝撃の事実!ベクマンベトフはこの「ウォンテッド」でやりたい事やっちゃったから、「ダスク・ウォッチ」はもう余りやる気がないみたい。うーむ、確かに「デイ・ウォッチ」で一応の収束を見てますからねぇ・・・・。

「ウォンテッド」で、と言う訳でもないのですが、最近のジェームズ・マカヴォイを見ていると、マイケル・J・フォックスを思い出すんですよね。マカヴォイくんも29歳だというのにいつまでも20歳くらいに見えちゃうからかな?


※追記 Blu-ray、DVD出ます。
ウォンテッド(Blu-ray)

ウォンテッド(Blu-ray)

  • 出版社/メーカー: UPJ/ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: Blu-ray

ウォンテッド リミテッド・バージョン [DVD]

nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 2

クリス

なんの罪もない人の命も奪ってしまうシークエンスにはちょっと困惑しましたが、ロシアの監督らしくハリウッド一辺倒になってなかったところは良しよします。
又観たいなぁ。
by クリス (2008-10-27 23:05) 

tomoart

>クリスさん
こんばんは。nice!&コメントありがとうございます。
罪を犯す前に罪を裁くという発想は、「マイノリティ・リポート」ですよね。まぁ、あちらは予知能力者による予知で、物語の中で完全否定される訳ですが。一般ピーポーとしては犯罪のない社会に暮らしたいという欲求は常にある訳で、その辺りで生理的嫌悪感と理論的納得性の個人的なせめぎ合いがありますよね。
まぁこちらでは機織り機が犯罪者を告発するという、何ともメチャクチャな話ですけど(笑)。ただ、なんだかその間抜けな感じがハリウッドらしからぬ雰囲気とマッチしてる気がするんですよねぇw
ワタシも全体を俯瞰してもう一度見たい気がします。
by tomoart (2008-10-28 01:49) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

1/24の自転車プラモ!アイアンマン ブログトップ
1ヶ月無料のU-NEXT

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。