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漂う殺人鬼 [小説レビュー]

「漂う殺人鬼」(ピーター・ラヴゼイ) ハヤカワ文庫

ピーター・ダイヤモンド警視シリーズ。毎回趣向を変えて来るこのシリーズだが、今回は近隣の警察署と連携を取っての捜査だ。割と警察小説してる印象w
身なりの良い30前後と思われる女性の死体が砂浜で発見される。彼女は混雑している夏の砂浜で、日に当たっているところを、だれにもみられずに殺されたらしい。そんな事が可能なのか。事件の担当となったボグナー警察署のヘン・マリン主任警部は、状況を確認する為に目撃者と思しき家族を探すが、マスコミを通じて呼びかけても何故か名乗り出ない。
なかなか前進しない捜査の中で、失踪人リストから身元が判明する。バース在住のプロファイラーらしいのだが、現在重要な事件を抱えていたらしい。ヘンはバース警察署のダイヤモンド警視と連携して懸命に捜査の進展を図るのだったが・・・。

いやー、「フロスト気質」から続けて読んだもんで、なんだかゴチャゴチャになってしまった(汗)。でも読み応えあって面白かったです。まぁラヴゼイですから、間違いないですw
フロスト警部が変化球の乱れ球オンパレードだとすると、こちらはもう少しマトモな直球主体の組み立て技巧派。どちらも複数の事件が絡んでいるが、こちらにはちゃんと主になる事件があって、徐々に枝葉が刈られて行って最後に大団円が来る。
それにしても前作で最愛の妻・ステフが亡くなり、ピーター・ダイヤモンド警視の周りも急に賑やかになって来た。今回ピーターと双璧を成すヘン・マリン主任警部、新人刑事のインゲボルグ・スミス、そして命を狙われる元ポップスターのアナ・ヴァルプルギス。これからはそういうお楽しみもあるのかなぁ。無骨なピーターじゃ無理かw

しかし、今回の犯人にはビックリした。そうか、そっちかよ!って感じw ワタシはすっかり別のやつを想像してたので、モノの見事にやられました。いやー、こういうのがやっぱり楽しいなぁw


漂う殺人鬼 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 3-24 ダイヤモンド警視シリーズ)

漂う殺人鬼 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 3-24 ダイヤモンド警視シリーズ)

  • 作者: ピーター・ラヴゼイ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2008/09/05
  • メディア: 文庫

この後、こちらも読み終わってしまった。いや、やっぱり短編集は早い!タイトルはフロストシリーズだが、ダイヤモンド警視モノも載ってます。間もなくレビュー書きます。
夜明けのフロスト (光文社文庫)

夜明けのフロスト (光文社文庫)

  • 作者: R・D・ウィングフィールド
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/12/08
  • メディア: 文庫

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