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20世紀少年 第1章 ―終わりの始まり― [邦画レビュー]

トモダチ「20世紀少年 第1章 ―終わりの始まり―」(監督:堤幸彦)

1997年。実家の売れないコンビニを手伝っているケンヂ。10年前までロック・バンドに熱い情熱を掛けていた彼だったが、夢破れて今や、失踪した姉の赤ちゃん・カンナをおぶり、平凡な日々を過ごしていた。
しかし、周囲ではお得意様の大学教授一家が全員失踪したり、同級生が自殺したりと、不審な事件が起き始める。その先には「ともだち」と呼ばれる教祖が率いる新興宗教教団がいるらしいのだが・・・・。

意外と面白かった。ワタシは原作は読んでいないのだが、それでも特に駆け足感もなく、普通に観られた感じ。

確かに疑問を感じ始めると大変だ。「ともだち」はあんなで何で教祖でいられるのか?細菌兵器をどこで量産してるのか?どうやって運んでいるのか?どこにあんな大きい兵器を隠しておいたのか?ケンヂたちを悪役に仕立て上げた手法も謎だ。ケンヂたちも、潜伏して隠れていられるのが不思議だし、武器やマスクの調達にも現実味が感じられない。だいたい当初あれほど世間的に「ともだち」教団が不審がられていたのだから、ケンヂたちももっとマトモに糾弾した方が良かったんじゃないの?とか、少なくともケンヂが潜伏するとなった時にみんな反対するでしょ!とか、考え出すとキリがありませんw その中心的な謎は、「ともだち」教団の団員が、なぜあんなに多いのか、という謎。(だって警察にも団員がいるんだぜ。当然他の様々な組織に団員がいるんだろう。)どう見ても教団自体にはそれほど魅力を感じないんだが。それとも催眠薬とかでやってるのか?この謎が解明されれば他の謎も氷解するんだけど、残りの作品で出て来るとは思えないな(爆)。

それでも面白かったのは、ワタシがお約束はお約束として割とすんなり受け入れられる体質だからなのか(笑)。ロボットアニメや怪獣映画で培った能力とでも言いましょうか(爆)。中心の謎をそういうものだと割り切って観ていれば、ストーリーは意外と分かり易くて乗り易い。これだけの登場人物がいて、時代も過去の記憶と現在を行き来しているにもかかわらず、これだけ分かり易く描けると言うのはやはり堤幸彦の能力なのか?

邦画としてはなかなかの豪華俳優陣を擁し、イベントを要所要所に配置して飽きさせない工夫がされ、最後は特撮で見どころをしっかり作ってあるので、見終わった時の充実感もちゃんとある。残念ながらこういった物語なのにサスペンスフルな雰囲気に乏しい(常に子供や爺さん婆さんが出て来るんだから仕方ないかもしれんが)ので、それを期待して行くと肩透かしだが、邦画なりに大予算を投下しただけの事はある出来だと思いますね。


20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)

  • 作者: 浦沢 直樹
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: コミック

※追記:ソフト出ますね。

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