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ライラの冒険 黄金の羅針盤〈上・下〉 [小説レビュー]

「ライラの冒険 黄金の羅針盤(上・下)」(フィリップ・プルマン) 新潮文庫

粗筋・・・は映画と同じ(笑)。

と言う事で、遂に原作を読み終わった。当然ながら小説の方が詳しくて、物語としての完成度は高い。ライラ本人の心情の変遷も、心の動きを描き易い小説の方が細かく描かれていてとても良いし、感情移入し易くなっている。
ライラの次に詳細に描かれているのはヨロイグマのイオレク・バーニソン。イオレクのヨロイの成り立ちも映画では描かれない裏があるし、何よりライラとイオレクの絆が映画より一層強固なものとして描かれている。なぜならそれが必要だからだ。映画と違う部分の関係で、イオレクがライラの後ろ盾としてしっかり機能しないと、ライラの味方が余りに貧弱になってしまうのだ。

物語は概ね映画と同様に進んで行く(当然もっと色々と細かい事はある訳だが・・)が、クライマックスの話の順序が入れ替わっているのがまずビックリ。(この辺り、映画の記憶が曖昧になってるので、もし的外れだったらすいません・・・・。)
そして、映画よりも一段続きがある。そこでパラダイムの変換が!うーむ、そうだったのか!!・・・・・結構衝撃です。映画でそこまで到達しなかったのは、そこまでやっちゃうと一つの作品としてまとまらなくなっちゃうからでしょうね。もう早速続きが読みたくなりましたもん。

映画を観ているから余計感じるのかもしれないが、細か過ぎて冗長なところがなくもない。最たるものが終盤、気球乗りのスコーズビーが魔女のセラフィナ・ペカーラと交わす戦争の話。この辺りは物語の勢い的には一気呵成に活劇に突入して欲しいところだった。まぁ、許容範囲だとは思うけど・・・・。

とにかくワタシ的には映画→小説で正解だったと思う。日本でも興行成績が微妙で、ますます続編がどうなるかわからなくなってしまった映画版だが、取り敢えず以降の話は小説を先読みしちゃいますから!


映画に乗り切れなかった方にも、オススメですよ〜w
黄金の羅針盤〈上〉—ライラの冒険

黄金の羅針盤〈上〉—ライラの冒険

  • 作者: フィリップ プルマン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 文庫

黄金の羅針盤〈下〉—ライラの冒険

黄金の羅針盤〈下〉—ライラの冒険

  • 作者: フィリップ プルマン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 文庫

神秘の短剣〈上〉—ライラの冒険II
神秘の短剣 (下) ライラの冒険II
琥珀の望遠鏡〈上〉—ライラの冒険III
琥珀の望遠鏡〈下〉—ライラの冒険III

ビジュアライズとしてはとても良かった映画版。DVDはいつ頃発売になりますかね〜。その頃には続編の行方も決まって来るかな・・・・。
ライラの冒険 黄金の羅針盤

ライラの冒険 黄金の羅針盤

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD


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