茄子 アンダルシアの夏 [邦画レビュー]
「茄子 アンダルシアの夏」(監督:高坂希太郎)
スペインの自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ。参加選手であるペペ・ベネンヘリ(大泉洋)は、同じチームのエース選手をアシストし、サポートチームからの指令を実行する。ところがひょんな事から自身がチーム解雇の危機にあることが判明。折しも自身の故郷を通過しようかというタイミング。そしてその故郷では、自分の兄の結婚式が執り行われていた・・・・。
NHK衛星で放送されていたのをリアルタイムで鑑賞。47分という短編である。方やロードレースを舞台に、悲喜交々の選手の内情とレースの駆け引きを描き、方やスペイン・アンダルシア地方の結婚式の模様を描く。そして希薄と思われた二つの話の間に横たわる大きな感情のパイプが明らかになって行く。
前半、主役のペペの淡々とした雰囲気が強調されているのが効いている。お陰で解雇話の後からどんどん感情があらわになって行く部分で、見ているこちらも短時間の内に彼に感情移入して盛り上がって行ける訳だね。
そして過去の話が彼に与えた影響がだんだんと明らかになって行く辺りの演出も見事。最後はちょっとウルウル来てしまいましたw
そして作画的には自転車を頑張って描いているのと、レースラストのスプリント勝負のカッコ良さがシビレたw
短編で、非常に限定された時間・場所を描く事でまとまり感が出るのは当然だが、その中でどう変化をつけるかが監督の腕の見せ所。この作品は、普通(よくある話)ではあるが充分な盛上げに成功しているように感じた。
自転車が題材なのも自分的には好材料だったしw
47分の作品のDVDとしては高いなぁ。劇場公開した時は短編なので入場料半額にしたって話だったのに(爆)。
原作のマンガが入っている短編集だそうです。原作があるなんて知らんかった(爆)。作者の黒田硫黄って、カルト的人気があるっていうんだけど、ホント?
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