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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 [洋画レビュー]

Harry_Potter_and_the_Prisoner_of_Azkaban_poster.png「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(監督:アルフォンソ・キュアロン

「ハリー・ポッター」シリーズ第3弾。ハリー(ダニエル・ラドクリフ)の名付け親であり、両親の死の原因とされるシリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)が収監場所であるアズカバンを脱走。ハリーを狙っていると目され、ホグワーツ魔法学校に暗雲が漂う。

今さら気分と共に、急に3作目からレビューするのもどうかとも思うが、丁度テレビ放送を見たのでw

今回改めて見ると、3人の成長がスゴいよね。「賢者の石」「秘密の部屋」の間では、極端な成長は感じなかったのだが、ここを境にグッとティーンエイジャーとしても雰囲気が出て来て、青春映画として不足のない佇まいになった。着ている服もずいぶんと変わったし。

これには、1作目と2作目の間隔は1年だったのに対し、3作目までに1年半経ったという単純な部分もあるかもしれないが、監督変更による部分も多いだろう。「ホーム・アローン」などのファミリーコメディーを得意とするクリス・コロンバスに対し、最新作「トゥモロー・ワールド」で人間の愚かさと命の尊さを描き出したアルフォンソ・キュアロンが監督した今作は、いよいよ大人の鑑賞に堪えうる作品としての「ハリー・ポッター」シリーズの幕開けとなった。その内容を表現するが故に、3人にも『大人である事』が求められたとも言えるのではないか。

アルフォンソ・キュアロン監督お得意のグレイッシュな映像や、美術デザインの指向性の違い(宝箱的なおとぎの世界風味付けの過去2作と、歴史ファンタジー風な今作)なども、雰囲気の切り替えに拍車をかけている。今作は「ハリー・ポッター」である前に、キュアロン監督作なのだ、という監督の気持ちが見える気がする。

そういった事が相俟って、前作までの原作の映像化が主眼で物語はダイジェスト的であったものが、本作は映画作品としてのまとまりもよく、しっかりとした作りになっていて鑑賞後の満足感も高くなっている。おかげで「ハリー・ポッター」シリーズ中、現在までの最高傑作との呼び声も高いようだ。

ただ、もし「ハリー・ポッター」シリーズ全体を俯瞰してみるのならば、本当は3作目と4作目の間こそ切り替えのタイミングだったのではないか、という気がしないでもない。原作を読んでいても「炎のゴブレット」では、淡い恋心が描かれ、かつ死者も出る。4作目を境に学園ものとしての体裁はほぼ崩れ、ヴォルデモート卿との死闘が本格化するのだ。ハリーに関しても「アズカバンの囚人」までは、本当の苦悩が描かれる事はなかったように思う。そういう意味ではシリーズの流れの中では制作上、若干のズレがあったかな、という感じ。これは本作のデキの良さを傷つけるものではないのだけど。


という事でDVD。自分がテレビで見といてなんだけど、声変わりのチェックには原音がいいでしょうw
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/12/08
  • メディア: DVD

同系統の雰囲気を持つ次作。ワタシはそんなに嫌いじゃないけど、世間的には「アズカバン」よりだいぶ落ちると言われてるようですねぇ。
ハリー・ポッターと炎のゴブレット

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/12/08
  • メディア: DVD

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コメント 2

いぶしょう

息子が先日映画のテレビ放映を観てハマっているようです。(*^_^*)
by いぶしょう (2010-12-20 22:47) 

tomoart

>いぶしょうさん
そうねぇ、ホントは製作順に見てもらいたいとこだけどw 折角なんでレンタルして一から見てみたら?
by tomoart (2010-12-21 07:31) 

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