雲のむこう、約束の場所 [邦画レビュー]
「雲のむこう、約束の場所」（監督：新海誠）
日本が北海道（蝦夷）とそれ以外に分断され、緊張関係が続いている別世界、青森の少年・ヒロキは友人のタクヤと共に、同級生のサユリと、蝦夷にそびえる謎の巨大な「塔」に夢中だった。その塔に到達したいと願い、得意の機械いじりで実際に飛べる飛行機を密かに作っている二人。だが憧れのサユリは二人と仲良くなったと思った途端、何のメッセージもなく突然に東京に転校。それをきっかけに飛行機制作も頓挫してしまう。
それから3年後、東京の高校に進学していたヒロキは偶然、サユリが突然消えた理由が、眠り続けたまま起きないと言う原因不明の病のためだということを知る。その病は、あの謎の塔と関係があったのだ・・・・。
なんとも美しく、切ない作品。ワタシは新海誠監督
今の日本とほとんど変わらないようである部分だけ全く違うパラレルワールド観。ゆったりと美しく流れて行く主人公たちの周りの時間と、緊張が続く蝦夷との国際関係。ヒロキの素朴で一途な気持ちとそれを見つめるタクヤの心など、重層的な物語・画面構成・感情表現が、美しい美術によって表現されていて、本当に見ている側の心が揺さぶられる作品。
ワタシはやはり、青森の風景描写には本当にジーンと来た。ノスタルジーも刺激されるし、空と草原の美しさ！何とも言えない感情の高ぶりを貰いました。
最後も、見ようによっては色々あるけど、ま、ハッピーエンドという事でw
- 出版社/メーカー: コミックス・ウェーブ
- 発売日: 2005/11/24
- メディア: DVD
タグ：新海誠
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