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時をかける少女 [邦画レビュー]

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時をかける少女(監督:細田守)

時をかける少女といえば筒井康隆の作品の中でも映像化された回数の極端に多い作品として知られているが、これはその最新作。デジモンやワン・ピースの劇場版の監督である細田氏が描く、正当版(筒井氏公認)時かけの続編的作品である。

高校2年生の紺野真琴は、男友達・間宮千昭、津田功介の二人と放課後野球に興じるなど、友人として仲良く付き合っていた。ある日、ひょんな事から「タイムリープ」能力を身につけ、数時間〜数日前まで時間をさかのぼれるようになってしまう。真琴は、食べ損ねたプリンを取り戻すため、遅刻を取り消すため、カラオケを歌い続けたいため・・・と極めて私的な欲望の為にタイムリープを繰り返す。しかし、その事が徐々に大きなひずみへと落ち込んでいくのだった・・・・。

限られた映画館でしか上映されていない割にはネットでも評判が高く、立て続けに国内外の賞も受賞という事で、結構期待していったのだが・・・悪くはないけど話題ほど面白いかなぁ、という印象。この映画って結局真琴中心の映画なので、真琴に感情移入出来るかどうかが焦点なのだと思うのだが、ワタシはちょっと入り込めなかった。これは好みの問題かもしれん(汗)。
しかしそのせいもあるかもしれんが、どうもギャグ部分も中途半端で笑い切れず、千昭や功介も脇役としての魅力が今イチ薄い。恋愛の盛り上がりも色々な所に分散したが為にグッと来なかった。つまり様々な所に魅力の萌芽はあるがどれも中途半端、と言うのがワタシの印象。ちょっと盛り込み過ぎなのではないかね。もっと絞り込んで、ポイントをどこかに置いたら引き締まったんじゃないかと思うんだが。

キャラクターの魅力が弱い一因は、声優の力不足も大きいと思う。ガツンと来て欲しい場面で、何度かヘタなアテレコでガックリ来た場面があった。きちんとした声優がアテてくれてれば、ラストシーンとかも胸に迫るモノがあったかなーとも感じてます。

悪い事ばっかり書いちゃったけど、水準作なのは間違いない。最後のタイムリープのドンデンなど「おぉ、そっか!」と膝を叩いた(若干パラドックス気味なのだが・・・まあいいかw)。
映像面も面白かった。美術の美しさは印象的な場面作りに役立っていたし、ほとんど影落としを使わないで密度感を出す手法も新鮮だった。影落としのない事と対なのかもしれないが、キャラクターのアップがほとんどないのも意図した演出だったのかな。TVアニメなどだと、動画の枚数減らしもあってどうしてもアップ→口パクで終了、というシーンが多いのだが、この映画はそれがほとんどなく、引きの場面が多かった。
引きを多用した画面構成が面白かった反面、感情移入を阻んでいた要因だったかもしれないので、一概に褒められないが・・・・。

ワタシ的な結論は、みんな観るならビデオでもいいよ、って感じかなぁ(爆)。劇場も少ないしね。
 
公式サイト
http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/
 
〈追記〉DVD発売ですね。

時をかける少女 通常版

時をかける少女 通常版

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2007/04/20
  • メディア: DVD


 
あ、温故知新でこちらもどうぞ。ブレンディのCFしか知らない若い方も、若い原田知世を確認出来ますw

時をかける少女

時をかける少女

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2006/10/20
  • メディア: DVD


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