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攻殻機動隊ARISE [邦画レビュー]

「攻殻機動隊ARISE border:1〜4」

公安9課が未だ『普通の公安部隊』であった2027年。陸軍三佐の草薙素子(坂本真綾)は、信頼する上司であったマムロ中佐殺害事件を個人的に捜査する中で軍と決別し、公安9課の荒巻部長(塾一久)に組織外隊員として協力することに(border:1)。
ソガ大佐とその部下らが起こした公共交通システムハッキング事件を解決する中で陸軍警察の潜入調査員パズ(上田燿司)や元海兵隊のスナイパー・サイトー(中國卓郎)をスカウトし、徐々に『草薙部隊』が輪郭を表し始める(border:2)。
バトー(松田健一郎)やイシカワ( 檀臣幸/咲野俊介)、ボーマ(中井和哉)が合流し『草薙部隊』がほぼ完成する。同時に公安9課の様々な事件に参画するようになり忙殺される素子だったが、合間をみては恋人の義体技師ホセとの逢瀬を重ねていた。しかしホセには素子には見せぬ秘密があり、県警刑事トグサ(新垣樽助)は素子より先に秘密を探り当てるのだった(border:3)。
素子の陸軍時代の上司クルツが素子の後任に採用した少女ツダ・エマは一つの義体に二つのゴーストが存在する異常な存在だった(border:4)



1月2日までの2週間、今作の一斉上映を地元のアミューあつぎ映画.comシネマで行っていたので2014年最後に観てきた。確かに「攻殻機動隊」だけど、ちょっと従来のイメージとは違う雰囲気だったかな。


各話1時間ほどの中でそれぞれの事件を解決し、その上で全体を通したストーリーもあるということで、様々なことが入り乱れて起こる。そして登場人物がメッチャ多い(笑)。そういういろいろなことが「攻殻〜」らしさでもあるが、今回も何回も観てみないと全体像を把握できない感じだ。

まぁ、細かいことを抜きにしても何となく面白いのも「攻殻〜」らしさ。そういう意味では今作もそれなりに楽しめた。

現在作られているアニメだから当たり前ではあるが、絵がとても美しい。特に儲かるコンテンツだけに金が掛かっていて、書き込みが半端ないし、そういうのを大画面で見られるというのはいいものだ。

ガジェット的には意外と見るべきところがなかったが、やっぱりロジコマがいい。最初、会話できないのを少佐がプログラムを改変して喋れるようになるのはどうかと思ったが…(ハード改変なしにそういうのってアリなのか?)。その後の大活躍はガジェッターとしては楽しいことこの上なかった(笑)。


今作は従来の「攻殻機動隊」のプリクエル(前章)ということで、特に少佐の描写がやや人間臭く(恋愛もするし、過去の人間関係も多く出て来る)、何となくスーパーウーマンっぷりが弱いのが一番違和感があったのかもしれない。やっぱり少佐が無敵じゃないと「攻殻〜」は面白くない。

もっと言うと今回のキャラクターたちにあまり魅力を感じられなかった。若さの問題だったり、立場が変化(敵対していたところから味方に)したり、ゴーストハックの影響で敵の手下をやらされたりということで難しいところもあっただろうが、将来の公安9課の面々が魅力的に描かれてこそ「攻殻機動隊」は楽しいのではないだろうか。

今作では今まで(特に「攻殻機動隊 S.A.C.」)描かれた各キャラクターの魅力に頼り過ぎている部分があったように思う。もし続編があるのなら、もっとそれぞれのキャラの魅力をしっかり認識して描いて欲しいと思う。

キャラクターついでに声優変更について触れておくと、それほど違和感もなく素直に聞けたと思う。ただ、違和感がないだけに変更した意味があったのかは分からないが…


ちなみに今まで「攻殻機動隊」は2つのシリーズとして映像化されたが、今作は多分どちらに繋がっていくわけでもないと思われる。
※2つのシリーズ
少佐がネットの海に消えた押井守の2作品「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」「イノセンス」
少佐が9課に残ったら、という神山健治三部作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」「攻殻機動隊 S.A.C. SolidStateSociety」

時間軸がずれているので分かり辛いが、多分このまま続編が作られていくと、上記2作品とは違うパラレルワールドとしてまた新しいシリーズが展開していくのだろう。それはそれで是非面白いものを作っていって欲しいと思う。

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タグ:攻殻機動隊
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