電人ザボーガー [邦画レビュー]
「電人ザボーガー」(監督:井口昇)
優秀な人間のDNAを使って作る超兵器で世界を破滅させようとしている、悪ノ宮博士(柄本明)率いるテロ組織Σ。そしてそれを阻止すべく活動する警視庁の新田警部(渡辺裕之)とその部下たち(デモ田中、岸健太朗)、そしてマシーンザボーガーでΣの陰謀にいち早く駆けつける秘密警察・大門豊(古原靖久)!彼は父(竹中直人)を殺したΣに復讐心を燃やし、ロボット博士だった父が遺したザボーガーと共に戦っていたのだ。しかしその前にΣのサイボーグ幹部・ミスボーグ(山崎真実)が立ちはだかるのだった・・・・。
25年後、Σの優秀な人間の誘拐は続いていた。しかし落ちぶれた大門(板尾創路)にはそれを見つめる事しか出来ない。その大門の前に少女サイボーグ・AKIKO(佐津川愛美)が現れる。彼女はΣから脱走して来たのだ。更にはΣの青年幹部・秋月玄(宮下雄也)がマシーンブラックホークに跨がり、AKIKOを追って現れるのだった・・・・。
スゴい、スゴいっすよ!井口監督はマジでスゴい!
いやワタシはホント心配してたんですよ。何しろ主演は板尾審査委員長だし、CMはギャグだし。「どうせ昔の特撮ヒーローもののリメイクなんて大してヒットしないんだから、ちょっとギャグ噛ませてテキトーに作ればいいや〜」的な仕上がりなんじゃないかと本気で思ってたんです。
でも全然違いました。アクションエンタテインメントの枠を踏み外す事なく、考えさせられる&自己変革を促す応援歌であり、感動的な親子の物語ですらある。そんな作品を特撮ヒーローというジャンルで見られるとは!
まずは往時のファンなら絶対やられちゃう絶妙なタイミングでかかるオープニング曲と演出(カッチョいい!)。ただオープニングの曲は全く一緒だけど、歌手は子門真人じゃない。あぁ残念!(とちょっと思うが、ご安心あれ、ちゃんと終盤の見せ場にオリジナルもかかりますw)
サブタイトルや二部の開始前の止め絵とか、ザボーガー自体もそうだけど他のキャラクターのコスチュームなんかでも、とにかく細部に旧作へのリスペクトが感じられてニヤニヤしてしまいますw
そしてアップデートされた特撮部分も見所。ちゃんとバイクとロボットの変形がそれらしく再現された(といっても当然あやふやだがw)ザボーガーのチェンジシーンを始め、小規模作品でもここまで出来るんだなぁ、と関心しきり。こういうの見るとやっぱりCGの恩恵ってスゴいよねぇ、と思ってしまう。ガジェッターとしては結構満足w
もちろんギャグ要素はあるし、それがやや滑ってる気もするw もしかしたらザボーガーシロウトのヒトが見たら「オカシクね?バカにしてんのか?」と思うところも少々あるかもしれない。
その辺りを救っているのは、上記のようにオープニングからザボーガーに思い入れがある観客を上手に乗せてくれてる演出もあると思うが、もう一つ大きいのは、みんながとっても真面目に情熱を持って作っている姿勢が見えるからだと思う。つまり「バカにしてる」と思わせない熱気が画面から伝わって来るのだ。
スタッフの陰の努力はもちろんだが、今作での俳優陣の頑張りはスゴい。プロとしてしっかり取り組んでいるというだけではない真剣さを随所に感じられる。特筆すべきは若手の本気度。青年期の大門役の古原さん、ミスボーグの山崎真実さん、難しい役どころを演じた宮下さんと佐津川さん。この四人の今作での熱演は感動もの。彼ら彼女らの誰かにちょっとでも緩い雰囲気があったら、この作品はおちゃらけた安いコントみたいな失敗作になってしまったんじゃないだろうか。
みんな普通のドラマではあり得ない、現実に街中を歩いていたらおかしな人だと思われるwコスチューム(特に女性陣)を身にまとい、ちょっと軽い演技でもいいんじゃないか、と思っても不思議はないと思うのだが、みんな本当に熱演している。お陰で観ている方もドラマにグッとのめり込めるのだ。
そう言った事のコントロールも含め、良い仕事をした井口監督を心から拍手したい。ありがとう監督!でも今作のザボーガーの耳はやっぱり反り過ぎなデザインだと思います!(笑)
関連商品モロモロ一式。
優秀な人間のDNAを使って作る超兵器で世界を破滅させようとしている、悪ノ宮博士(柄本明)率いるテロ組織Σ。そしてそれを阻止すべく活動する警視庁の新田警部(渡辺裕之)とその部下たち(デモ田中、岸健太朗)、そしてマシーンザボーガーでΣの陰謀にいち早く駆けつける秘密警察・大門豊(古原靖久)!彼は父(竹中直人)を殺したΣに復讐心を燃やし、ロボット博士だった父が遺したザボーガーと共に戦っていたのだ。しかしその前にΣのサイボーグ幹部・ミスボーグ(山崎真実)が立ちはだかるのだった・・・・。
25年後、Σの優秀な人間の誘拐は続いていた。しかし落ちぶれた大門(板尾創路)にはそれを見つめる事しか出来ない。その大門の前に少女サイボーグ・AKIKO(佐津川愛美)が現れる。彼女はΣから脱走して来たのだ。更にはΣの青年幹部・秋月玄(宮下雄也)がマシーンブラックホークに跨がり、AKIKOを追って現れるのだった・・・・。
スゴい、スゴいっすよ!井口監督はマジでスゴい!
いやワタシはホント心配してたんですよ。何しろ主演は板尾審査委員長だし、CMはギャグだし。「どうせ昔の特撮ヒーローもののリメイクなんて大してヒットしないんだから、ちょっとギャグ噛ませてテキトーに作ればいいや〜」的な仕上がりなんじゃないかと本気で思ってたんです。
でも全然違いました。アクションエンタテインメントの枠を踏み外す事なく、考えさせられる&自己変革を促す応援歌であり、感動的な親子の物語ですらある。そんな作品を特撮ヒーローというジャンルで見られるとは!
まずは往時のファンなら絶対やられちゃう絶妙なタイミングでかかるオープニング曲と演出(カッチョいい!)。ただオープニングの曲は全く一緒だけど、歌手は子門真人じゃない。あぁ残念!(とちょっと思うが、ご安心あれ、ちゃんと終盤の見せ場にオリジナルもかかりますw)
サブタイトルや二部の開始前の止め絵とか、ザボーガー自体もそうだけど他のキャラクターのコスチュームなんかでも、とにかく細部に旧作へのリスペクトが感じられてニヤニヤしてしまいますw
そしてアップデートされた特撮部分も見所。ちゃんとバイクとロボットの変形がそれらしく再現された(といっても当然あやふやだがw)ザボーガーのチェンジシーンを始め、小規模作品でもここまで出来るんだなぁ、と関心しきり。こういうの見るとやっぱりCGの恩恵ってスゴいよねぇ、と思ってしまう。ガジェッターとしては結構満足w
もちろんギャグ要素はあるし、それがやや滑ってる気もするw もしかしたらザボーガーシロウトのヒトが見たら「オカシクね?バカにしてんのか?」と思うところも少々あるかもしれない。
その辺りを救っているのは、上記のようにオープニングからザボーガーに思い入れがある観客を上手に乗せてくれてる演出もあると思うが、もう一つ大きいのは、みんながとっても真面目に情熱を持って作っている姿勢が見えるからだと思う。つまり「バカにしてる」と思わせない熱気が画面から伝わって来るのだ。
スタッフの陰の努力はもちろんだが、今作での俳優陣の頑張りはスゴい。プロとしてしっかり取り組んでいるというだけではない真剣さを随所に感じられる。特筆すべきは若手の本気度。青年期の大門役の古原さん、ミスボーグの山崎真実さん、難しい役どころを演じた宮下さんと佐津川さん。この四人の今作での熱演は感動もの。彼ら彼女らの誰かにちょっとでも緩い雰囲気があったら、この作品はおちゃらけた安いコントみたいな失敗作になってしまったんじゃないだろうか。
みんな普通のドラマではあり得ない、現実に街中を歩いていたらおかしな人だと思われるwコスチューム(特に女性陣)を身にまとい、ちょっと軽い演技でもいいんじゃないか、と思っても不思議はないと思うのだが、みんな本当に熱演している。お陰で観ている方もドラマにグッとのめり込めるのだ。
そう言った事のコントロールも含め、良い仕事をした井口監督を心から拍手したい。ありがとう監督!でも今作のザボーガーの耳はやっぱり反り過ぎなデザインだと思います!(笑)
関連商品モロモロ一式。
宇宙船別冊 電人ザボーガ― (ホビージャパンMOOK 421 宇宙船別冊)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2011/10/14
- メディア: ムック
RAH ストロングザボーガー 【Amazon.co.jp限定販売】(※予約期間:~2011年11月30日まで)
- 出版社/メーカー: メディコム・トイ
- メディア: おもちゃ&ホビー
2011-11-11 04:02
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ほ〜う!
今日図書館でホビー誌を読んでて見かけたんですが、面白そうですね!
ワタシは板尾さんが出演されてるだけでもう期待値上がっちゃってますが(爆)。
by 禮 (2011-11-12 03:29)
>gorosan5670さん
nice!ありがとうございます。
>禮さん
nice!&コメントありがとうございます。ある人に今イチだったと言われて、ちょっと自分の判断に迷いが出てますが(笑)確かにいわゆるフツーの人が見たらダメなとこも一杯あるんだろうなぁ。Σ団の基地が空飛んでるのはなんでだ、とか、ザボーガーが泣くなんておかしいとか、大門なんか大してロボット工学知らないはずなのに、なんでザボーガーの修理・強化が出来ちゃうんだとか…この辺りは東映ヒーローものとかで育って来た世代としては“お約束”の部類なんだけどねぇ…(笑)
by tomoart (2011-11-13 05:02)