SSブログ

GANTZ/GANTZ PERFECT ANSWER [邦画レビュー]

GANTZ PERFECT ANSWER.jpg「GANTZ」
「GANTZ PERFECT ANSWER」
(監督:佐藤信介)

大学生の玄野計(二宮和也)と同級生の加藤勝(松山ケンイチ)はある日、酔っ払って線路に転落したサラリーマンを救った代わりに轢死してしまう。しかし死んだと思った瞬間、彼らは不思議なマンションの一室へと移動する。何人かが集まっていたその部屋から表に出る事は出来ず、更に不思議な事に直径2m程の真っ黒い球[GANTZ]が部屋の真ん中に置かれていた。そしてGANTZの表面にミッションが表示される。“帰りたかったら この方をやっつけに 行ってください/ねぎ星人…” 彼らの戦いが始まった。(「GANTZ」)

前作最後の戦いで加藤を失った玄野は、現実世界では彼を慕う小島多恵(吉高由里子)と共に加藤の弟・歩(千阪健介)の世話をし、GANTZに召喚されると100点目指して戦いを続けていた。星人を倒して点を取り続け100点になると、自らがGANTZの記憶を消されて現実世界に復活するか、もしくは死んだ誰かを生き返らせる事が出来るのだ。玄野は加藤を生き返らせようとしていたのだ。しかしそんな中、何故か加藤は現実世界に不意に現れる。不審に思う玄野に更なる衝撃が走る。GANTZのミッションに送られ、黒服星人を倒そうと転送された先は地下鉄の中、しかもそれは全くの現実世界だったのだ!巻き添えで一般人が次々と死んでいく。そして逃げ惑う人々の中に、玄野と相愛となった多恵の姿もあった・・・・。(「GANTZ PERFECT ANSWER」)

一作目のレビューが出来ないままに二作目を観ちゃったので、合わせてのレビューです(笑)。ちなみにワタシは原作を全く読んでない人です。

一作目は意外と面白かったです。こんな話だけど、基本的には美術は現実世界だし、作り物然としたところは余りなくて安定して観れた。星人との戦いも3回が3回ともちゃんと意味があって、作り分けられていたので物語もちゃんと進行していたし、最後に玄野くんがイヤなキャラでボロボロになったりするのも悪くないし続編に期待を持たせる感じだったと思う。

ただ二作目がちょっといただけなかったなぁ。結局詰め込み過ぎって感じでしょうかね。一作目をゆったり目に作ったから、二作目にしわ寄せが来たって感じで。キャラクター描写(多くのキャラクターをそれぞれちゃんと立てていたのは良かったが)や話の展開を意識するあまり、逆に映画としては破綻してしまったのかもしれない。

結局最初の主な戦いである黒服星人との戦い始め辺りから、延々と戦いが続いてしまう。お休みがほとんどない。だから黒服星人、GANTZの仲間たち、ニセ加藤などと戦う相手が変わって行っても、なんだか平坦な印象を受けてしまう。上映時間が長く(141分)、一作目程のアクションの変化もなく、同じような戦闘が延々と続く状態では、残念ながら退屈を感じざるを得ない。ここはやっぱり後半の戦闘シーンをぎゅっと圧縮して、前半にちゃんとした戦いを入れ、そこで玄野のスーパーな戦いぶりや鈴木良一(田口トモロヲ)の漁父の利を得る戦いぶりをw描いておくべきだった。そこを素っ飛ばしてしまったからバランスが悪くなったのだ。

ハッキリ言ってアクションシーンは、ボリュームは二作目の方が多いかもしれないが、一作目の方がよほど良い。それはそれぞれの戦いの時の主人公・玄野の意識の違いやシチュエーションの違い、そして星人の性格付けが全く違ったからだ。

今作では全て(見た目は)普通の人間。シチュエーションも暗い場所ばかり。いくら相手が強くともバリエーションは乏しい。強さの演出も、やっつけてもやっつけても効果がないっていう一点張りでは・・・・。

結局謎の解明もよく分からず仕舞い。GANTZが謎なのはいいとしても、星人って何なのか?GANTZ世界と現実世界の扱いってどういう違いだったの?(次元が違うとか?)黒服星人の言ってた復讐ってどういう意味?星人はみんな仲間って事?等々・・・・全て解決しないまま終わってしまった。それともワタシの頭が悪いだけで、頭が良ければ読み解けるのかなぁ・・・・。

良かったのは次々と出て来る女優陣がみんなかわいかった事ですかね(木亥火暴)。性格悪いヤツ多かったけど・・・・。高校生役の緑友利恵や黒服参の水沢奈子、アイドル役の伊藤歩(彼女、サントリーオールドで國村隼の娘役だった人だったんだ!)まで、なかなか眼福でした(笑)。その辺りはちゃんと大勢のキャラクターを描き分ける演出がされた事の良さが出てると思いますね。とは言えそれで映画が破綻してしまっては本末転倒ですが(汗)。

「20世紀少年」もそうだったけど、どうして超大作シリーズのラストをガチッと終わらせてくれないんですかね〜。消化不良なんだよなぁ。


佐藤監督前作。レビューはこちら
ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ 【Blu-ray】スタンダード・エディション

ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ 【Blu-ray】スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray

into the 「G」 (映画『GANTZ』ナビゲートDVD)

into the 「G」 (映画『GANTZ』ナビゲートDVD)

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD
GANTZ [Blu-ray]

GANTZ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: Blu-ray
ANOTHER GANTZ ディレクターズカット完全版 [DVD]

ANOTHER GANTZ ディレクターズカット完全版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD
into the「G」II ~映画『GANTZ PERFECT ANSWER』ナビゲートDVD~

into the「G」II ~映画『GANTZ PERFECT ANSWER』ナビゲートDVD~

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD


nice!(3)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 3

コメント 6

tomoart

>gorosan5670さん
nice!ありがとうございます。なんか「GANTZ」二部作は、やや中途半端に終わってしまいましたねぇ・・・・。「SPACE BATTLESHIP ヤマト」とか含めてSFづいてた邦画も、ちょっと落ち着いちゃうかもな。
by tomoart (2011-06-04 20:00) 

inuneko

輝ら星の如きスターを差し置いておっちゃんをフューチャーしますか!
なんだか現実に圧倒されてフィクションのカタストロフをどう楽しんで良いかわからず未だに後編に行けないままです。ヤマトも「今」だったら公開して良いのかみたいな意見があったかもしれませんし、何をするにも平和あればこそ、と思い知ってるところです。
by inuneko (2011-06-05 03:02) 

tomoart

>inunekoさん
nice!&コメントありがとうございます。いや、ジャニーズは画像使ってるとヤバいんじゃないかと思ってwどうせなら一番おいしい役だったからおっちゃんにしてみた(って二作目観てないんですね・・・・)。
たしかに「SPACE BATTLESHIP ヤマト」は公開出来なかったかもですねぇ。そういう配慮って嫌いだけど・・・・。
by tomoart (2011-06-05 04:34) 

のんたん


 1作目に引き続き、観ました。
 なぜ、なぜ・・・続きでした。もう少し細かな描写があってもいいのでは・・・。

 特に終わり方に納得が行きません。結局GANTZの正体も解らず・・・。

 観終わっても、な~んかすっきりしない映画でした。
by のんたん (2011-06-05 08:27) 

tomoart

>のんたんさん
ども〜。ホント、一作目は悪くなかったのに残念でしたよ(( ;゚д゚)) ニノ目当てだったの?(笑)だったら尚更だよねぇ・・・・。もしかして更なる続編があったりするのかなぁ。「アナザーGANTZ」みたいなの作ってさぁ。
by tomoart (2011-06-05 11:53) 

tomoart

>beamuseさん
nice!ありがとうございます。こちらもご覧になったんですね。そうですね、ラストはちょっと読めたかも(笑)。もう少しハッピーだと良かったんですが。ちょっとご都合主義的過ぎる感もありますしねぇ。
by tomoart (2011-07-04 01:49) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

1ヶ月無料のU-NEXT

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。