トロン:レガシー(3D・字幕版) [洋画レビュー]
「トロン:レガシー(3D・字幕版)」(監督:ジョセフ・コシンスキー)
父・ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)が電脳世界に消えて20年。息子のサム(ギャレット・ヘドランド)は後見人のアラン(ブルース・ボックスライトナー)に育てられ、斜に構えた性格ながら立派に育っていた。ある日、アランの元にケヴィンから連絡が入る。それは電脳世界へとサムを誘う事になる・・・・。
期待のSF超大作にして1982年製作の「トロン」の正式な続編だ。日本では興収中位に甘んじたが(汗)全米では(やや少ないながらも)公開週末の興収第一位を掴んだ。ワタシとしてもかなりの期待作として楽しみに劇場へ向かった。しかし・・・。
なんですかね、この今イチ突き抜けない感じは。別にこの作品にドラマ性やいわゆる映画作品としての色々は求めていないんだけど・・・・それにしても何かが足りない気がする。
多分、一番大きなものは電脳世界という世界観自体が抱える問題か。意外な程アッサリと電脳世界での話に突入してしまうのだが、30年近く前の前作(96分)と違い、今作は何と126分もあるのだ(!!)つまり電脳世界で進むストーリーがとてつもなく長いのだ。ところで前作「トロン」よりも描写が進んだとは言え、結局のところ電脳世界は真っ黒な背景に蛍光色のラインが入っているだけ。ハッキリ言って長時間見させられると“飽きる”。ガジェット的には幾つかの変化をつけてくれるが、それにしてもやはり単調のそしりを免れ得まい。その中でそれなりに父子のドラマを展開はしてくれるが、結局は電脳空間の平板さを補う程ではない。
出来れば、やはり現実世界との関連性などがあり(つまり現実世界でアランその他が何か手助けしてくれると電脳内のサムたちが助かったりとか)、電脳世界だけを延々見せられるのではなく、現実世界とのカットバックなどがあればもっと違っただろう。それでなくとも、どっちみち電脳世界は(前作に倣う限り)単調にならざるを得ないのだから、ギリギリまで現実世界でドラマを描き、ポイントを絞って後半、満を持して電脳世界に入り込むとか、サムの思い出の話なんかで現実世界が出て来るだけでもいい。とにかく電脳世界一本やりな印象をもっと軽減すれば、電脳世界自体ももっと魅力的に見えたのではないだろうか。
逆の見方をすれば、電脳世界のビジュアルが、本当の意味での驚きを与えてくれなかったから、という事も言えるかもしれない。
今回のビジュアルは、本当に素晴らしいアップデートをされたとは思うが、もう一歩突っ込んで、前作並の驚きまでは与えてくれなかった。そういう意味では予測以上のものはなかったわけで、そういう意味でも電脳世界の描写が弱かったと言えるかもしれない。
いずれにしろ、今作はストーリーやらドラマなんてものを語る作品ではない。前作同様、その独特なビジュアルを堪能し、今作で言えば3Dとして電脳世界の見せ方を楽しむ為の作品だ。その辺り割り切って、観に行く必要があるだろう。
前作。地上波で放送するかと思ったけど、しなかったですね。もう一度見たいなぁ。
電脳空間といえばコイツですかねwやっぱり2.0じゃなくて最初のヤツがいいよねぇw
「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」よりこっちの方が、電脳空間の描写って意味では突っ込んだ画作りをしてたかな。
「攻殻機動隊 S.A.C. The Laughing Man」のですがレビューしてます。
これも考え方はほとんど同じですけどねぇw スミスとかはプログラムだし。
〈追記〉ソフト発売してます。トロン:レガシー DVD+ブルーレイ・セット [Blu-ray]
トロン:レガシー 3Dスーパー・セット [Blu-ray]
トロン:レガシー ブルーレイ(デジタルコピー & e-move付き) [Blu-ray]
父・ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)が電脳世界に消えて20年。息子のサム(ギャレット・ヘドランド)は後見人のアラン(ブルース・ボックスライトナー)に育てられ、斜に構えた性格ながら立派に育っていた。ある日、アランの元にケヴィンから連絡が入る。それは電脳世界へとサムを誘う事になる・・・・。
期待のSF超大作にして1982年製作の「トロン」の正式な続編だ。日本では興収中位に甘んじたが(汗)全米では(やや少ないながらも)公開週末の興収第一位を掴んだ。ワタシとしてもかなりの期待作として楽しみに劇場へ向かった。しかし・・・。
なんですかね、この今イチ突き抜けない感じは。別にこの作品にドラマ性やいわゆる映画作品としての色々は求めていないんだけど・・・・それにしても何かが足りない気がする。
多分、一番大きなものは電脳世界という世界観自体が抱える問題か。意外な程アッサリと電脳世界での話に突入してしまうのだが、30年近く前の前作(96分)と違い、今作は何と126分もあるのだ(!!)つまり電脳世界で進むストーリーがとてつもなく長いのだ。ところで前作「トロン」よりも描写が進んだとは言え、結局のところ電脳世界は真っ黒な背景に蛍光色のラインが入っているだけ。ハッキリ言って長時間見させられると“飽きる”。ガジェット的には幾つかの変化をつけてくれるが、それにしてもやはり単調のそしりを免れ得まい。その中でそれなりに父子のドラマを展開はしてくれるが、結局は電脳空間の平板さを補う程ではない。
出来れば、やはり現実世界との関連性などがあり(つまり現実世界でアランその他が何か手助けしてくれると電脳内のサムたちが助かったりとか)、電脳世界だけを延々見せられるのではなく、現実世界とのカットバックなどがあればもっと違っただろう。それでなくとも、どっちみち電脳世界は(前作に倣う限り)単調にならざるを得ないのだから、ギリギリまで現実世界でドラマを描き、ポイントを絞って後半、満を持して電脳世界に入り込むとか、サムの思い出の話なんかで現実世界が出て来るだけでもいい。とにかく電脳世界一本やりな印象をもっと軽減すれば、電脳世界自体ももっと魅力的に見えたのではないだろうか。
逆の見方をすれば、電脳世界のビジュアルが、本当の意味での驚きを与えてくれなかったから、という事も言えるかもしれない。
今回のビジュアルは、本当に素晴らしいアップデートをされたとは思うが、もう一歩突っ込んで、前作並の驚きまでは与えてくれなかった。そういう意味では予測以上のものはなかったわけで、そういう意味でも電脳世界の描写が弱かったと言えるかもしれない。
いずれにしろ、今作はストーリーやらドラマなんてものを語る作品ではない。前作同様、その独特なビジュアルを堪能し、今作で言えば3Dとして電脳世界の見せ方を楽しむ為の作品だ。その辺り割り切って、観に行く必要があるだろう。
前作。地上波で放送するかと思ったけど、しなかったですね。もう一度見たいなぁ。
電脳空間といえばコイツですかねwやっぱり2.0じゃなくて最初のヤツがいいよねぇw
「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」よりこっちの方が、電脳空間の描写って意味では突っ込んだ画作りをしてたかな。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Blu-ray Disc BOX 1
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- メディア: Blu-ray
「攻殻機動隊 S.A.C. The Laughing Man」のですがレビューしてます。
これも考え方はほとんど同じですけどねぇw スミスとかはプログラムだし。
〈追記〉ソフト発売してます。
トロン:オリジナル×レガシー ブルーレイ・セット (期間限定) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- メディア: Blu-ray
トロン:レガシー 3Dスーパー・セット [Blu-ray]
トロン:レガシー ブルーレイ(デジタルコピー & e-move付き) [Blu-ray]
タグ:トロン ジョセフ・コシンスキー
こんにちは。割り切って観ました。(笑;)
予想外に突っ込みどころ満載でしたが、独特の世界観でした・・・
きっともう続編は無いんでしょうね。(爆;)
by Yakoha (2010-12-28 01:04)
>miyamomoさん
nice!ありがとうございます。
>Yakohaさん
nice!&コメントありがとうございます。割り切りが必要ですね(笑)。もっとやりようがあったとも思うんですが・・・・。実は特典のベアブリックにそそのかされて、前売券2枚買ったんで(爆)もう一回観に行く予定です。今度は3Dをもっと注意してみてみよう・・・・。
by tomoart (2010-12-28 17:15)
楽しみにしていたのですが 電脳世界の独特の描写だけって感じですね
今日にでも観に行こうと思っていました パスにしよう(^^)
良いお年を♪
by エコピーマン (2010-12-30 17:39)
>エコピーマンさん
nice!&コメントありがとうございます。楽しみを奪ってしまってスイマセン。でもエコピーマンさんがせっかく劇場に観に行くなら、これじゃなくてもいいかもしれないなぁ(笑)。3Dで見れないとなると、DVDでも見なくていいかも(笑)。オリジナルを見直した方が楽しいかもですね。
by tomoart (2010-12-31 03:41)