アリス・イン・ワンダーランド(3D・字幕) [洋画レビュー]
「アリス・イン・ワンダーランド(3D・字幕)」(監督:ティム・バートン)
幼少の頃から同じ怖い夢を見ては寝付けない夜を過ごして来たアリス(ミア・ワシコウスカ)。意にそぐわぬ婚約の披露パーティを飛び出した彼女は、ウサギ(マイケル・シーン)を追って木の根元にぽっかり空いている穴に落ちてしまう。辿り着いた不思議な世界で双子のトウィードルダムとトウィードルディー(マット・ルーカス)やヤマネ(バーバラ・ウィンザー)らに迎えられた彼女は、青芋虫のアブソレム(アラン・リックマン)の前に連れて行かれるが、彼女がほとんど『例のアリス』でない、別のアリスだと鑑定され、皆ガッカリする。荒廃したこの赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)が支配する異世界を救うのは、女王の操る怪物ジャバ・ウォッキー(クリストファー・リー)を倒すアリスだけだと予言されていたからだ。その、“フラブジャスの日”は目前に迫っていたのだが・・・・。
おぅ、結構フツーに面白いじゃん、というのが最初の感想(爆)。最近のバートン作品にやや散漫な印象を持っていたワタシ(特に前作「スウィーニー・トッド」や「チャーリーとチョコレート工場」)だったが、今回はしっかりとしたストーリーを根幹に据えつつ、様々なキャラクターとそのディテールによって楽しさや独自性を演出しているので、観客のレヴェル(バートン好きな人、アリス好きな人、予告に釣られた人などなど、もちろん一般客にも)に応じた楽しみ方が出来るようになっている。
だからなのか、以前紹介したように米国では公開当初の空前の大ヒット(現在のDomesticは3億28百万ドル)、日本でも興収トップを続けるなど、「アバター」からの3D映画ブームにも乗って絶好調。一般的に見てやや下落傾向だった(と思われる)ティム・バートンの評判も大々的に復活といった風情だ。
原作である「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」は結局読まないままに観たのだが、一般的な知識(白ウサギやチェシャ猫などの有名キャラや、穴に落ちる設定など)さえあれば鑑賞上はそれほど問題にならない。でも折角だからWikiくらいはチェックして、キャラの記憶を再確認くらいしてから出掛けた方が楽しめる(特にマッド・ハッターについてなど)。今作は原作の13年後を描く、近作で言えばアニメ版「時をかける少女」や公開間近の「トイ・ストーリー3」式の作品だ。
今作はアリスの冒険活劇。赤の女王が操る恐ろしい怪物たちの襲撃をさけ、赤の女王の城に潜入し、最後は怪物と大立ち回り。ハリウッド的な文脈もしっかり持っていながら、エキセントリックなキャラたちに引っ張られてフツーのドラマとは全く違うバートンワールドへと誘われる。
この辺りの“異常なドラマ”に馴染めるかどうかが、今作を評価する上での一番の分かれ目か。ジョニー・デップ演じるマッド・ハッターやヘレナ・ボナム=カーターの赤の女王など、主要キャラの言動が特に日常の感覚からかけ離れているので、その辺りは物語の流れにうまく身を任せて受け入れて欲しいところ。
アリスは冒頭、『これが主役か?』というほど不健康で魅力の見えない地味キャラとして出て来るが、ワンダーランドで徐々に元気を取り戻し、最後は溌剌とした美しい姿を見せる。この辺りのアリスの成長物語的側面がとても好ましい。
キャラでワタシが一番気に入ったのは、やっぱりチェシャ猫ですね。ぷっくり太った姿で浮くわ消えるわ。そして彼にも活躍の場面が用意されています。緑の目にご注目をw
最後に3Dの感想だが、これはまぁ、大した事はない気がw ワタシ的には2Dでもいいように思いましたね。前売券もう一枚あるから、出来れば2Dも鑑賞したいです。
さすがにトータルの興収でこの作品を抜く事はなさそうですねw
バートン前作。うーん、ワタシ的には今イチ。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 [DVD]
レビューはこちら。
これを見とけばいいのかなぁ・・・・。
原作読むなら入手の容易なこの辺りでも。
幼少の頃から同じ怖い夢を見ては寝付けない夜を過ごして来たアリス(ミア・ワシコウスカ)。意にそぐわぬ婚約の披露パーティを飛び出した彼女は、ウサギ(マイケル・シーン)を追って木の根元にぽっかり空いている穴に落ちてしまう。辿り着いた不思議な世界で双子のトウィードルダムとトウィードルディー(マット・ルーカス)やヤマネ(バーバラ・ウィンザー)らに迎えられた彼女は、青芋虫のアブソレム(アラン・リックマン)の前に連れて行かれるが、彼女がほとんど『例のアリス』でない、別のアリスだと鑑定され、皆ガッカリする。荒廃したこの赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)が支配する異世界を救うのは、女王の操る怪物ジャバ・ウォッキー(クリストファー・リー)を倒すアリスだけだと予言されていたからだ。その、“フラブジャスの日”は目前に迫っていたのだが・・・・。
おぅ、結構フツーに面白いじゃん、というのが最初の感想(爆)。最近のバートン作品にやや散漫な印象を持っていたワタシ(特に前作「スウィーニー・トッド」や「チャーリーとチョコレート工場」)だったが、今回はしっかりとしたストーリーを根幹に据えつつ、様々なキャラクターとそのディテールによって楽しさや独自性を演出しているので、観客のレヴェル(バートン好きな人、アリス好きな人、予告に釣られた人などなど、もちろん一般客にも)に応じた楽しみ方が出来るようになっている。
だからなのか、以前紹介したように米国では公開当初の空前の大ヒット(現在のDomesticは3億28百万ドル)、日本でも興収トップを続けるなど、「アバター」からの3D映画ブームにも乗って絶好調。一般的に見てやや下落傾向だった(と思われる)ティム・バートンの評判も大々的に復活といった風情だ。
原作である「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」は結局読まないままに観たのだが、一般的な知識(白ウサギやチェシャ猫などの有名キャラや、穴に落ちる設定など)さえあれば鑑賞上はそれほど問題にならない。でも折角だからWikiくらいはチェックして、キャラの記憶を再確認くらいしてから出掛けた方が楽しめる(特にマッド・ハッターについてなど)。今作は原作の13年後を描く、近作で言えばアニメ版「時をかける少女」や公開間近の「トイ・ストーリー3」式の作品だ。
今作はアリスの冒険活劇。赤の女王が操る恐ろしい怪物たちの襲撃をさけ、赤の女王の城に潜入し、最後は怪物と大立ち回り。ハリウッド的な文脈もしっかり持っていながら、エキセントリックなキャラたちに引っ張られてフツーのドラマとは全く違うバートンワールドへと誘われる。
この辺りの“異常なドラマ”に馴染めるかどうかが、今作を評価する上での一番の分かれ目か。ジョニー・デップ演じるマッド・ハッターやヘレナ・ボナム=カーターの赤の女王など、主要キャラの言動が特に日常の感覚からかけ離れているので、その辺りは物語の流れにうまく身を任せて受け入れて欲しいところ。
アリスは冒頭、『これが主役か?』というほど不健康で魅力の見えない地味キャラとして出て来るが、ワンダーランドで徐々に元気を取り戻し、最後は溌剌とした美しい姿を見せる。この辺りのアリスの成長物語的側面がとても好ましい。
キャラでワタシが一番気に入ったのは、やっぱりチェシャ猫ですね。ぷっくり太った姿で浮くわ消えるわ。そして彼にも活躍の場面が用意されています。緑の目にご注目をw
最後に3Dの感想だが、これはまぁ、大した事はない気がw ワタシ的には2Dでもいいように思いましたね。前売券もう一枚あるから、出来れば2Dも鑑賞したいです。
さすがにトータルの興収でこの作品を抜く事はなさそうですねw
バートン前作。うーん、ワタシ的には今イチ。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 (Blu-ray Disc)
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: Blu-ray
レビューはこちら。
これを見とけばいいのかなぁ・・・・。
原作読むなら入手の容易なこの辺りでも。
>エコピーマンさん
nice!ありがとうございます。エコピーマンさんは観てないのかしら・・・・。劇場じゃないと3D鑑賞はなかなか難しいと思いますが、まぁ、今作は2Dでもいいかなぁって感じですよw
by tomoart (2010-05-02 12:10)
こんばんは。
私は2Dで鑑賞しましたが、ビジュアル的にはまったく問題なしでした。
私もチェシャ猫が大のお気に入りです。
ミア・ワシコウスカちゃんもかわいかったわ~。(^^)
by coco030705 (2010-05-02 21:57)
>ウォンカスキーさん
nice!ありがとうございます。
>coco030705さん
nice!&コメントありがとうございます。3Dの方がディテールはやや観辛いので、2Dが正解かも。cocoさん的には今イチでしたか?バートンは今後は、いわゆるバートン的な話は作らないんじゃないかと思うんですよねぇ。今作は娯楽作としたらよく出来てたと思います。一般性も高いし。
by tomoart (2010-05-03 02:19)
>disneyworldさん
nice!ありがとうございます。もう観に行きました?アニメの「不思議の国のアリス」のキャラグッズと同様、今回の映画のキャラもグッズ化されないですかねぇ。チェシャ猫が欲しいです・・・・。
by tomoart (2010-05-05 01:12)
こんばんは^^
ご訪問、ありがとうございました!
実は時々、お邪魔させて頂いてたので、
はじめまして、という気がしない私です^^
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。
チェシャ猫の毛並みは素晴しかったですね!
霞のように掻き消えてはまた現れる、
神出鬼没のお茶目な猫でしたね~^^
仰るとおり、一般性の高い作品でした。
皆が楽しめるように作られていたと思います。
by てくてく (2010-05-06 19:48)
>てくてくさん
nice!&コメントありがとうございます。そうですか〜、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
はい、チェシャ猫には癒されました(爆)。マッド・ハッターに怒られても悪びれずに笑ってたし(笑)。
by tomoart (2010-05-07 02:09)