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イノセンス [邦画レビュー]

「イノセンス」(監督:押井守

草薙素子がネットの海に消えてから数年。“少佐”がいなくなっても公安9課の仕事は続いていた。
ロクス・ソルス社製造の同型の愛玩用少女型アンドロイドが立て続けに暴走、所有者を殺害した上で自壊する、という事件が発生。被害者に政府関係者が多かった事からテロの可能性も考慮され、公安9課が捜査に乗り出す事になった。少佐のいなくなった消失感を拭い切れないバトーも、新しくコンビを組む事になったトグサと共に捜査へと向かうのだった。

劇場公開時も観に行ったが、何とも言えない印象だったw 膨大な引用セリフ、登場する事件関係者に対する説明不足、ゴーストハックによる情報の氾濫・混乱、場面転換の意図的な不明解さなどにより、非常にストーリーが追い難い作品なので、劇場に一度観に行ったくらいではよく分からなかったのだ。
特に3回続くキムの屋敷のゴースト・ハック・迷路では、興味深くはあっても眠くなって更に意味不明に(爆)。朦朧とした頭を抱えてボーッとしているうちにクライマックスになって少佐が降って来て終わり(爆)。実際これで理解しろと言われても厳しい。
それでも濃密な雰囲気を楽しんで、超絶な画を楽しめば、そこそこの満足感がある映画ではあった。

それからレンタルDVDを借りて見返し、今回BSでの放映を見返してみて、何だかだんだん面白くなって来たのを感じたw 話のディテールがやっと分かって来たのだ。やっと全体のストーリーが見えて来た、という感じだ。
あの人はそういう人だったのか、とか、何であの人はあんな事件に巻き込まれなきゃいけなかったのか、とかがよく分かるようになった。ある意味“謎解き”と言ってもいいかもしれない。劇中にちりばめられた情報を上手く拾って行って初めて、本当の「イノセンス」を理解出来るようになるのだ。
確かに押井監督は『何度も観なければ理解出来ない。そういう風に作っている』と公言しているわけだが、ワタシなんかは『そうは言っても一回観ればだいたい分かるだろう』とたかをくくっていた部分があった。それが今回、監督の言っていたのが本当だという事を初めて実感出来た。監督、すいませんでした(爆)。

「イノセンス」、難解だったからあんまり好きじゃない、と思っているアナタ。そうは言っても機会を見つけて是非再見してみてください。3回くらい見ると、もっと面白くなりますよw 是非。




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コメント 4

あみか

こんにちは。
イノセンスもそうですが押井守監督作品は見る度に新しい発見がありますね。
何度見ても飽きないし何度でも発見がある、こうなると10年、20年経ってもその良さは失われないでしょう。
イノセンスには膨大な情報量が詰まっています。あの品川のIMAXで見て初めて気がつく細かな部分などはその典型かもしれません。Blue-Ray版が人気なのもこれまでのDVDでは見えなかった部分がしっかり見えているからでしょう。またIMAXで見たいものです。
by あみか (2007-09-07 08:52) 

あきら

繰り返し見ないとっていう作品なんですね。前の作品も深かったからなあ。チャンスがあったらがんばってみようかな。
by あきら (2007-09-08 00:22) 

tomoart

>あみかさん
初めまして。コメントありがとうございます。
IMAXシアターでご覧になったんですか。いいですね〜。そうか〜、もっとディテールが見えると更にスゴいのか・・・・。となると、どうやらワタシの家ではテレビから買い替えないとダメそうです(爆)。未だにブラウン管ですから(笑)。

>あきらさん
こんばんは。いつもnice!&コメントありがとうございます。
そう、是非見直してみてください。多分初回より面白いと思いますよ。こんな事ならこの前見直した「アヴァロン」なんかも更に見直してみるともっと面白いかもなぁ、などと思っています(笑)。
by tomoart (2007-09-08 03:39) 

tomoart

>DSilberling
こんばんは。いつもnice!ありがとうございます。
そのうちコメントも是非お願いしますw
(遅くなりました。)
by tomoart (2007-09-12 03:09) 

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