水底の骨 [小説レビュー]
「水底の骨」(アーロン・エルキンズ) ※ハヤカワ文庫
今回のスケルトン探偵活躍の舞台はハワイ。現地に住むトーケルソン一家の叔父であるマグナスとトーケルの10年前の事件に対する謎が解明されるにつれ広がる波紋。そして更なる悲劇が生まれる・・・・。
うーむ、なんだか既に探偵小説という雰囲気ではないなぁ。このシリーズの前作「骨の島」のレビューでも少し触れたが、肝心の骨の鑑定が非常にプアだ。推理に関わる骨自体が、右足の膝下しかないというんだから、まぁ、作者の『スケルトン』に対する執着心の薄さが垣間見える。
犯人に迫る過程も順を追っており、どちらかと言うと警察小説っぽい。地道な捜査で犯人を割り出していく過程は、探偵小説ならではの『天才のひらめき』からはほど遠い。ギデオンが犯人に気がついた時には、警察は犯人を逮捕に向かってるなんていうのは、期待している内容じゃないんだけどなぁ。
観光を兼ねたストーリーテリングは相変わらず上手いので、翻訳物にしてはサラサラ読めるし、面白い。今回はのんびりしていてサスペンスフルな展開もほとんどなし。登場人物もそれほど多くないのに、それでも上手ーく物語世界に引き込む手腕は素晴らしいの一言。前述の『推理小説としての弱さ』を頭に入れて、単純に一つの物語として読む限りは、それなりに満足出来るんじゃないかな。
”骨抜き”になる前の『スケルトン探偵』を読みたいならこちら。初期作品は、骨にまつわる蘊蓄、サスペンスフルな展開、ジュリーとの恋の駆け引きと、エンタテインメント満載ですよw ところで全く忘れていましたが、スケルトン探偵の第一作目って、まだ和訳が出てないようなんですけどホントですかね!?上記「暗い森」は二作目なんですが。
今回のスケルトン探偵活躍の舞台はハワイ。現地に住むトーケルソン一家の叔父であるマグナスとトーケルの10年前の事件に対する謎が解明されるにつれ広がる波紋。そして更なる悲劇が生まれる・・・・。
うーむ、なんだか既に探偵小説という雰囲気ではないなぁ。このシリーズの前作「骨の島」のレビューでも少し触れたが、肝心の骨の鑑定が非常にプアだ。推理に関わる骨自体が、右足の膝下しかないというんだから、まぁ、作者の『スケルトン』に対する執着心の薄さが垣間見える。
犯人に迫る過程も順を追っており、どちらかと言うと警察小説っぽい。地道な捜査で犯人を割り出していく過程は、探偵小説ならではの『天才のひらめき』からはほど遠い。ギデオンが犯人に気がついた時には、警察は犯人を逮捕に向かってるなんていうのは、期待している内容じゃないんだけどなぁ。
観光を兼ねたストーリーテリングは相変わらず上手いので、翻訳物にしてはサラサラ読めるし、面白い。今回はのんびりしていてサスペンスフルな展開もほとんどなし。登場人物もそれほど多くないのに、それでも上手ーく物語世界に引き込む手腕は素晴らしいの一言。前述の『推理小説としての弱さ』を頭に入れて、単純に一つの物語として読む限りは、それなりに満足出来るんじゃないかな。
”骨抜き”になる前の『スケルトン探偵』を読みたいならこちら。初期作品は、骨にまつわる蘊蓄、サスペンスフルな展開、ジュリーとの恋の駆け引きと、エンタテインメント満載ですよw ところで全く忘れていましたが、スケルトン探偵の第一作目って、まだ和訳が出てないようなんですけどホントですかね!?上記「暗い森」は二作目なんですが。
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